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出海川水系河川整備基本方針

ページID:0005014 更新日:2018年6月14日 印刷ページ表示

平成15年4月

  1. 河川の総合的な保全と利用に関する基本方針
    (1)流域及び河川の概要
    (2)河川の総合的な保全と利用に関する基本方針
  2. 河川の整備の基本となるべき事項
    (1)基本高水並びにその河道及び洪水調節施設への配分に関する事項
    (2)主要な地点における計画高水流量に関する事項
    (3)主要な地点における計画高水位及び計画横断形に係る川幅に関する事項
    (4)主要な地点における流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する事項

(参考図)

1.河川の総合的な保全と利用に関する基本方針

(1)流域及び河川の概要

出海(いずみ)川は、喜多(きた)郡長浜(ながはま)町と西宇和(にしうわ)郡保内(ほない)町との境となる天が森(あまがもり)、八幡浜(やわたはま)市との境となる耳取峠(みみとりとうげ)に源を発し、ほぼ直線的に北へ流下し、浄心(じょうしん)山に源を発する土居(どい)川と合流したのち、出海地区のほぼ中心部を流下しながら、伊予灘(いよなだ)へ注ぐ、流域面積3.9k平方メートル、幹川流路延長0.97kmの二級河川である。

その流域は、長浜(ながはま)町の南西部に位置し、長浜町出海地区における生活の基盤を成しており、本川が沿川地域の洪水氾濫を抑制及び防止する役割を果たしていることから、本水系の治水・利水・環境についての意義は極めて大きい。

出海川の流域は、山地が9割を占め、そのうち2割が果樹園である。残りの1割の平地部は出海川に沿って広がっており、下流部が市街地、上流部は水田となっている。また、沿川には出海金毘羅社(いずみこんぴらしゃ)等の文化財を有している。

出海川の河道は、下流部では、両岸に家屋が密集し拡幅が困難な条件の下、洪水を速やかに流下させる必要があったため、直線的な三面張りとなっている。わずかに河床に堆積した砂州上に、ヨモギ等が見られる程度で、目立った植生は存在しない。また、上流部は災害復旧等によるコンクリート護岸と自然河岸が混在し、瀬、淵等の比較的変化に富んだ河床形態で、カワムツ、ヨシノボリ、サワガニ等が確認され、河岸にはダンチク等の植生も見られる。河川空間については、下流部で階段が数箇所設置され、わずかながら雑用水に利用されている程度である。

河川の水質は、環境基準の類型指定は設定されてないが、出海橋地点で環境基準AA類型程度となっており、良好な水質を呈している。

本水系の治水事業は、上流部で災害復旧および砂防施設の整備が進められてきた。しかしながら、被害が発生する下流部は狭隘な平地に人家が連担していることから現河道の拡幅が困難な状況にあり、平成元年には秋雨前線豪雨により123棟の浸水被害が、平成10年には台風10号により32棟の浸水被害が発生している。

河川水の利用については、2箇所の取水施設から農業用水として取水し、流域内の水田等に利用されている。

(2)河川の総合的な保全と利用に関する基本方針

本水系における河川の総合的な保全と利用に関する基本方針としては、河川整備の状況、水害の発生状況、河川の利用状況、流域の文化並びに河川環境の保全を考慮し、地域の社会経済情勢と調和を図りつつ計画を定め、河川の総合的な保全と利用を図る。

災害の発生の防止または軽減に関しては、洪水被害を軽減するために、河道掘削、護岸等の整備を進め、概ね10年に一度程度の降雨で発生する洪水の安全な流下を図ると共に、情報伝達体制を整備する。さらに、たとえ越水した場合でも、被害を最小限にするため、総合的な被害軽減対策を関係機関等と連携して推進する。

河川水の適正な利用に関しては、利水者との連絡調整を図り、効率的な農業用水の利用がなされるよう努めるとともに、長浜町と連携して、流域内において計画されている下水道整備の促進を図るなど、流水の正常な機能の維持に努める。

河川環境の整備と保全に関しては、自然環境及び河川利用の実態把握に努め、治水・利水面との調和を図る。今後の河川整備にあたっては、上流に生息するサワガニ等の生息域の保全、自然河岸の保全を図るよう配慮し、また下流ではわずかながらも雑用水として使われているため、水質及び水環境の保全に努める。
また、県が作成しているレッドデータブック等に記載のある動植物等が確認された場合は、その生態、保全に配慮する。

河川の維持管理に関しては、災害発生の防止、河川の適正な利用、流水の正常な機能の維持及び河川環境の整備と保全の観点から、河川管理施設の機能を常に最大限に発揮できるように河川管理施設の点検及び整備に努める。また、河川愛護の啓発に努め、地域と一体となって川づくりを行い、自然環境の保全等、適正な維持管理に努めるものとする。

2.河川の整備の基本となるべき事項

(1)基本高水並びにその河道及び洪水調節施設への配分に関する事項

基本高水は、過去の洪水実績、流域の人口、資産状況等の社会的重要度や県内バランスを考慮し、ピーク流量を基準地点舟木橋地点において53立方メートル/sとする。

(注:「洪水調節施設」は放水路等。)

基本高水のピーク流量一覧表(単位:立方メートル/s)

河川名

基準地点

基本高水のピーク流量

洪水調節施設による調節流量

河道への配分流量

出海川

舟木橋

53立方メートル/s

45立方メートル/s

8立方メートル/s

(2)主要な地点における計画高水流量に関する事項

計画高水流量は、基準地点舟木橋地点において8立方メートル/sとする。

出海川計画高水流量図

出海川計画高水流量図の画像

(3)主要な地点における計画高水位及び計画横断形に係る川幅に関する事項

本水系の主要な地点における計画高水位および計画横断形に係る概ねの川幅は、次表のとおりとする。

主要な地点における計画高水位及び川幅一覧表

河川名

地点名

河口からの距離(km)

計画高水位(T.P.m)

川幅(m)

出海川

舟木橋

0.16km

+2.9

4m

(注)T.P.:東京湾平均海面

(4)主要な地点における流水の正常な機能を維持するため必要な流量に関する事項

流水の正常な機能を維持するため必要な流量は、今後、流況等河川の状況把握を行い、動植物の生息または生育の状況に十分配慮し、調査及び検討を行ったうえで設定する。

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