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愛媛県産養殖スマのネーミング(総称)及び協議会設立に関する記者発表の要旨について

ページID:0004812 更新日:2019年11月6日 印刷ページ表示

【記者発表資料】

日時:

 令和元年11月5日(火曜日)

 11時00分から11時14分

場所:知事会議室

 

(知事)

 愛媛県の水産研究センターにおいて、本年5月に稼働を開始いたしました専用の種苗生産施設による、今後のスマの生産拡大を見据えまして、「伊予の媛貴海」をトップブランドとした愛媛県産養殖スマを包括する新たなネーミングを「媛スマ」と決定し、合わせて媛スマ普及促進協議会を設立することとなりましたので発表させていただきます。

 愛媛県産養殖スマ、これは世界でも初めての完全養殖に成功しまして、このスマにつきましては魚の体重2.5kg以上、脂質25%以上など、一定の基準を満たしたものがトップブランドの「伊予の媛貴海」、品質保証品として販売されているものの、それ以外のもの、この基準に届かないものについては単なるスマとして取り扱われていました。

 そうしたことから、生産者、販売元である漁協はもとより、取引先である小売店などからも、愛媛県産養殖スマを包括する新たなネーミングを望む声がございました。これに応えていくためにも、県としても今後養殖スマの産業化を進めていくに当たり、生産者や生産海域を増やすなど生産基盤の裾野を広げることが重要と考えておりまして、「伊予の媛貴海」以外のスマについても、他産地と差別化することにより、競争力を高めて、有利販売につなげていく必要があることから、愛媛県産養殖スマの総称を、愛媛生まれの愛媛育ちを象徴し、シンプルで覚えやすく愛くるしい響きの「媛スマ」に決定させていただいたところでございます。

 また、媛スマの増産を進めていく上で、今後、多様なビジネスモデルや販売チャンネルが生み出されることが想定される中、生産から販売に至る関係者が密接に連携して、安定的な生産体制や円滑な流通販売体制を模索する必要があることから、当面は県が主導する形で、愛南町、愛南漁協、愛媛大学、生産者の皆さんとともに、「媛スマ普及促進協議会」を設立することとし、来週13日に南予地方局において設立総会を開催させていただく予定でございます。

 なお、今年度のスマの生産状況は、本年5月に配布をしました元年産種苗の生育が順調でございます。今月末頃から媛スマとして販売を開始する計画を立てており、多くの方々に、ようやくスマ特有の上品な脂が醸し出す艶やかな味わいをご堪能いただけるのではなかろうかと思っています。以上です。

 

(南海放送)

 これまでの実績で、どのくらいのスマが生産されて、その中で媛貴海といわれるものが何%ぐらい占めているのか。

 

(知事)

 媛貴海の比率というのは後で担当部局の方から説明させたいと思うんですが、まずは今年度30年度産については、概ね「伊予の媛貴海」サイズに成長しておりまして、これから本格的に販売をしていきます。サイズでいえば概ね2~3kgで、約3,000尾です。また、次の年の令和元年度生産スマについては、現在、愛南町の2漁業者で約17,000尾が飼育をされていますが、これまでのところ既にもう概ね1.8kgになってきてますので、例年以上に順調に成長をしているような状況にあります。

 また、2生産業者のうち1生産者についてはもう2kg程度に成長したものについては、今月末ぐらいから令和元年産も順次、媛スマとして販売をしていく予定になっています。残りの1生産者についてはさらに2.5キロまでも持っていって、来年6月からの媛貴海としての生産を目指して行く計画になっています。

 それから、私の方からはあともう一つ、令和元年度の種苗生産の状況に触れさせていただきたいと思います。本年度は全長100ミリの稚魚に2万尾の生産を目標として種苗生産を行っておりまして、最終的には28,500尾を生産し、愛南町の養殖業者1社に2万尾を、同じくもう1社に6,000尾を引き渡しまして、試験養殖を開始しているところでございます。これまでの販売実績については担当部局から。

 

(神野副知事)

 少し補足させていただきますと、最初の説明は30年産の飼育2年目になっている媛貴海ということです。2番目に言われたのが元年度産で、媛スマで出しますし、媛貴海に向けても飼育していくという意味です。

 

(農林水産部長)

 媛貴海の割合については、27年度から始めまして、27年度が67%、28年度が39%、29年度が25%、この3年間は初期の頃なので結構ばらつきが出ています。先ほど知事が言いました30年度産の出荷尾数は、今の見込みですけど3,600尾に対して3,000尾ですから83%は媛貴海になるかなと思っています。これは年を越してずっと持っていたので当たり前と言えば当たり前なんですね。元年から先は概ね3割を目標にしています。と言いますのも、業者によっては2kgから、いわゆる媛スマのままで出荷するというふうな戦略をとっている業者もございますので、そういったことを加味しまして、3割程度は「伊予の媛貴海」で出せるかなというふうな見込みは立ってます。以上です。

 

(南海放送)

 これまで媛貴海は、東京や大阪といった県外の高級料理店を中心にやってきたと思うが、これからの販売戦略はどのように考えているのか。

 

(知事)

 今までは一つの水槽で行ってましたけれども、生産拡大に向けて予算化をし、六つに拡大をしたところでございます。業者もしっかりとした業者2社が生産体制を整え始めてますので、当初、共食いをはじめとする致死率の高さを克服するという大きな課題がありましたけども、4年間の中で関係者の努力が実りまして、徐々にしっかりとした生産が、技術的にも実績として上がり始めていますので、今まではどちらかというとプロモーション先行型だったと思いますので、むしろ、評価は非常に高くてですね、やっぱり味、品質もさることながら、サイズ感ですね、非常に取り扱いのしやすいサイズですから、引き合いはかなり強いものがあります。むしろその引き合いに生産が追いつかないという状況が続いていましたが、逆にそれが最初のスタートでは功を奏して、ほぼマグロと同等の値段になっていますね。本当にそういう市場価格評価が取れてますので、先行プロモーションがこれから逆に生きてくるのかなと、生産体制が整えば出荷が順調に進められ、拡大していくことができるんじゃないかというふうに考えています。

 

(南海放送)

 県内でも食べられる機会は増えてくるのか。

 

(知事)

 当然、増えてくれば、供給量も増していきますので、それとやっぱりこれは漁業者の利益を確保するための戦略でもありますから、こうした技術的なハードルがクリアされて、かつ、市場評価が定着していくことによって、生産者も増えていくというふうに思いますので、いよいよ次の段階に向かっていく入り口に立っているんじゃないかなというふうには思ってます。

 

(愛媛新聞)

 今、生産者は愛南町の2業者になるかと思うが、生産者とか海域の裾野を広げるために協議会を設置されるということだが、具体的にどれくらいまで生産者を広げたいといった見通しはあるのか。

 

(知事)

 まずは優良種苗生産の構築と、今も進めています養殖技術の確立、これが大事で、さらにスマに適した配合飼料の開発、そしてまた低水温にも強く成長の良い品種開発等こういった研究も合わせて現在行っているところです。

 産業規模での生産に向けた高度化、またコストダウンこれを進めていく必要があると思いますので、今年度、「伊予の媛貴海養殖種苗生産強化事業費」を予算化したところです。今回の予算では、先ほど申し上げた平成30年度に完成した新たな種苗生産施設の水槽を活用して、採卵時期をずらした複数回の種苗生産を実施する計画を立てています。また、その試験研究で得られた知見や技術を活用した効率的な量産化等、種苗生産体制の高度化と優良種苗の増産、安定供給を確実に進めることとしておりまして、当面の目標として、令和4年度に年間8万尾のスマ稚魚を生産、そして配付できるように頑張っていきたいというふうに思っています。

 

(農林水産部長)

 補足になりますが、8万尾体制に追いつかすために、業者を増やしていく可能性はございます。ただ、信頼できる技術を持った業者さんというのは限られることと、今は愛南町の海域でないとなかなか育たないということもありますので、そういったことも加味しながら、これから考えていきます。

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