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TPPに関連した国の影響試算に基づく本県農林水産業の影響に関する記者発表の要旨について

ページID:0001581 更新日:2013年4月8日 印刷ページ表示

日時 平成25年4月5日(金曜日) 11時4分から

場所 知事会議室

 

(知事)

 平成25年3月21日の記者会見において、質問のあったTPPの影響試算についてですけれども、国はざっくりとした形での全体的な試算の発表にとどまっています。各県も、その試算をそのままフィードバックしまして、その数字を出しているので、各県ごとの本当の意味で、産業構造の違い等々を含めた試算にはなっていないのですけれども、前回と比べて、国の方は前提条件が、全世界になっていたが、今回は、交渉参加国11カ国に絞られています。

 それから、例えば、試算の考え方についてコメを例にしますと、前回は、全体の9割が輸入品に置き換わるという前提で計算していましたが、今回は、3割の置き換わりに若干変更していますので、その変更点をもって再計算だけさせていただきました。

 ですから、本当に実態がしっかりと試算と結び付いているかということになりますが、そうではなく、あくまでも国のあらの試算をそのまま引き戻して計算した金額であると受け止めていただけたらと思います。農林水産業全体で結論から申しますと、この計算方式で算出しますと、愛媛県は306億円程度減少するという結果となります。

 なお、この試算は、国の方法をそのまま適用し、関税を即時撤廃して、何ら対策を講じないという非常に極端な仮定の下での計算にもなります。

 今申し上げたように、現実的なものというよりは、仮に関税撤廃された場合の最悪の影響の大きさを示す参考程度と認識しておりますので、ぜひ皆さんにもその点を十分ご理解いただきたいと思います。

 県としては、今回の影響額の数値に関わらず、農林水産業の体質強化のための各種施策について積極的に展開していくとともに、国に対しては、先月、全国知事会を通じて要請を行ったように、必要な対策を講じていただくよう、声を上げ続けていきたいと考えております。

 以上です。

 

(日本農業新聞)

 実態と結び付いてはいないとのことだが、これを過少評価というように考えているのか、過大評価と考えているのか。

 

(知事)

 本当に分からないんですよ、ベースデータがないですから。都道府県ごとの数値の積み上げでは前提という数字、全体の問題がよく分からないので、しかもTPPの交渉内容がまったくこの時点で分かりませんから、今の段階では、先ほど申し上げましたように関税が全部撤廃されて、何ら対策を打たないというようなところでしか算出できないので、これが最大値ということで受けとめておけばと思っています。

 

(日本農業新聞)

 最大でこれくらいという数字なのか。例えば、かんきつ類であれば、前回と同じように果汁と缶詰が置き換わるという試算だと思われるが、愛媛の生産者の中には、果汁が置き換わることで、需給調整機能が失われ、生果にもかなり影響が出るのではないかという意味で過小評価なのではないかという意見があるが、それに関して、どう考えているのか。

 

(知事)

 全て可能性は否定しません。否定しませんけれども、今の段階ではその前提で国に準じてやっていますから、この数字以外の算出、逆に言えば今の段階で与えられた条件で最終的には、ここが最大値と思っています。

 

(NHK)

 あくまでも試算とはいえ、306億円という数字が多いのか、少ないのか、どのように受け止めているのか。

 

(知事)

 それはもう強烈ですよね。愛媛県の農業でこの数字がもし現実になったら大変なことになると思います。

 

(日本農業新聞)

 前回も対策会議のようなものは、時期を見て検討すると言われていたが、これだけ強烈な数字が出た今、どう考えているのか。

 

(知事)

 この前も申し上げましたように、個々の分野について、対策会議というトータルなTPP対応の会議をつくるまでもなく、農業は農業、それぞれの分野で検討していますので、もしTPPの姿が見えてきたら、それを網羅的に組織化することは可能性としては考えますが、今の段階、各部局の対応というのはしっかり行っているところです。

 

(愛媛新聞)

 減少額については、個別の産品を見たときに、豚肉とかが結構なウエイトを占めており、また、その数字は全部一律の数字をかけて算出している。国は、数字をはじき出す際に、ブランド、銘柄のあるもの以外はすべて置き換わると表現をしていると思われ、実際の影響額はもっと増える恐れもあると考えられるがどうか。

 

(上甲副知事)

 要するに知事が分からないというのは、例えばかんきつ一つとってみても、紅まどんな等は、非常にブランド性が高いので、恐らく影響がないかもしれないが、温州ミカンのような一般的なかんきつの方が影響が大きいだろうというようなことは言えるけれども、それがどのくらいの数値になって表れるかというのは全く計算ができない。それはコメもそうだと思います。

 全国的に名の売れているコシヒカリ等や、東北のコメはある程度残るかもしれないけれども、愛媛のコメはどこまで残るのかということになってくると、銘柄ごとに全部やっていくというのは到底不可能なので、非常に難しいところがある。ただ、生乳などは、北海道の方がコストが低いから、それが愛媛県に入ってくるということになったら、愛媛県の生乳の生産は非常に落ちるというようなことは言えますね。そういうのを一つ一つやることっていうのは不可能ですよね。だから減少率をかけるしかない。

 

(愛媛新聞)

 相対的に見たとき、これ以上増えることはない、最悪という認識か。

 

(知事)

 関税即時撤廃、何ら対策を打たないという前提ですから、かなり大きな数字だと思います。

 

(日本農業新聞)

 農林水産業の影響ということで今回出されたが、そのほかの産業への影響というのは何かあるのか。

 

(知事)

 一応、今の段階ではですね、やはり全国的にも注目度が高いのが農林水産なので、当面はこれで計算をしました。県によっては、工業への出荷額、これはプラスの方で出しているところもありますけれども、これも同じでして、非常にあらの数字でその地域の産業構造の要因を加味したとか、そういう数字は出ていませんので、同じような計算式でしか出せないというのが今の限界ラインかと思いますので、当面はこれでいきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 農業で306億の減少といえばかなり大きいが、他の工業とか併せて愛媛全体ではだいたいどのくらいの影響額となるか。

 

(知事)

 あくまでもこれは正式ではないですけれども、国の計算は、GDP(国内総生産)の増加率0.66%という計算だけなんですよ。それをそのまま当てはめると、愛媛県の場合は(県内総生産額)340億円の増加という形になりますけれども、これも今言ったように地域ごとの産業構造とか個別品目の詳細であるとか全く考慮していないですから。

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