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愛媛県対新型コロナ防衛戦略「感染第二波への対処戦略」に関する記者発表の要旨について

ページID:0017190 更新日:2020年6月15日 印刷ページ表示

日時:令和2年6月12日(金曜日)10時30分~11時24分

場所:知事会議室

 

 

 

(知事)

 まず、一昨日6月10日に、県職員が脅迫行為で逮捕されるという事案が発生いたしました。誠に申し訳なく思っております。何よりもまず、被害に遭われた方とそのご家族に対しまして、県を代表して心からおわびを申し上げます。誠に申し訳ありませんでした。

 法令を遵守すべき県職員の行為としては、あるまじき行為でございます。ましてや現在、新型コロナ対策で、県庁職員一丸となって県民の命を守るために全力を尽くしているさなかでございます。そういうふうなことを鑑みて、本当に県全体の信頼を失墜させることにもつながりかねない行為でございますので、県民の皆様にも深くおわびを申し上げたいと思います。

 われわれの使命は何なのか。県民のために尽くす公僕でございます。そういう立場をもう一度、一人一人が再確認して、二度とこうしたことを起こさないよう、一人一人が県全体の信頼を回復するためにさらに努力をしなければならないという意識を持って、今後の仕事に臨んでいきたいというふうに思います。

 脅迫という行為は絶対に許されない行為でございます。捜査が現在進んでおりますので、その状況を踏まえつつ、事実関係を確認した上で厳正に処分をしたいと思います。

 以上でございます。

 それでは記者発表について説明をさせていただきます。まず、昨日のPCR検査、19事例目関係でございますけれども、前々からお知らせしてきたとおり、医療機関のクラスター、あとお一人だけ健康観察の期間の関係で残っているということでございました。その1件、そしてまたこの事例とは別に、医師から要請のありましたものが12件、計13件が実施されまして、全て陰性でございました。このことによりまして、この19事例目の健康観察が全て完了をいたしますので、ここ(パネルの「健康観察」の欄)が色つきの丸になります。これをもちまして、医療機関、病院関係のクラスターにつきましては、早い段階で囲い込みは完了しておりましたけれども、昨日をもちまして封じ込め完了ということになります。県民の皆さんにおかれては、約1カ月間、ご心配いただいたと思いますけれども、囲い込みの情報、それから可能な限りの詳細の情報をしっかりと受け止めて、冷静に判断、行動をしていただきましたことを感謝申し上げたいと思います。また、しっかりと囲い込み、封じ込めを行うことがクラスター対策にとっては重要でありますけれども、病院関係者、保健所、また衛生環境研究所、宿泊所、さまざまな方が連携を取りながら対処してまいりましたけれども、本当にあの早期に封じ込めまで完了できましたこと、関わった全ての皆さんに感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、「感染第二波への対処戦略」の改訂版について、私の方から発表させていただきます。本県では6月1日から18日までの3週間、感染警戒期継続としつつも、縮小期への移行期間と位置付けまして、警戒を続けながら自粛要請等の緩和を行ってまいりました。5月28日以降は新たな陽性確認もございません。また事例ごとで言いますと、(医療機関のクラスターを除けば)4月20日以降発生をしておりません。こうしたような状況でこのまま県内に感染拡大が見られない場合、この条件を付けさせていただきますが、見られない場合は19日から次のステージである感染縮小期に移行をすることといたします。なお、詳細は記者クラブにて補足するので、私からは考え方や方向性を中心に説明させていただきます。

 まず、配布資料の2ページをご覧いただきたいと思います。縮小期への移行期間中、市中に感染が広がっている兆候は見られません。また、先ほど申し上げましたように、クラスターの封じ込めも完了いたしました。その間、重点医療機関の指定や宿泊療養施設の確保等を通じまして、医療提供体制は着実に増強されてまいりました。新型コロナで経済的打撃を受けた事業者を支援するため、資金繰りの支援や「えひめ版協力金」の創設等も行わせていただきました。また、19日以降は第2波の到来等に備えて必要な医療提供体制を維持するとともに、感染予防を織り込んだ事業活動を普及、定着させることで、コロナウイルスに対抗する基礎体力を磐石に整えつつ、大きな影響を受けた地域経済の立て直しに踏み出すことといたします。

 これまでの取り組み状況でございますが、3ページになります。第二波への対処戦略の3本柱に沿って、これまでの取り組みを総括させていただきます。まず、「感染拡大を防ぐ」ということについては、感染者の早期発見とともに、関係者を特定して自宅待機等をお願いする囲い込み、封じ込めを迅速かつ徹底的に行うべく、保健所機能やPCR検査体制の強化を図ってまいりました。併せて、水際対策の協力要請、3密回避に取り組む事業者への支援など、感染防止対策の徹底と定着にも努めてまいりました。また、県立学校では感染状況や国の方針等を踏まえて、変化に対して迅速に、休校措置や学校再開の判断を行い、安全の確保と学びの確保の両立を図ってまいりました。

 次に、「医療崩壊を防ぐ」についてですが、多くの方々のご協力によりまして、こちらのモニターの方に提示させていただいておりますが、当初は全てを含めて70床という体制が愛媛県の実情でございましたけれども、指定病院の感染症指定病床が43床、そして重点医療機関が180床、宿泊療養施設が67室と、ここがいっぱいになった場合はすぐに50室が用意していただけるという基本合意分。こうしたことで117室、合計で340人以上が入院・療養できる病床等が確保され、感染者の状態に応じた医療提供体制が整ってまいりました。70床から340床・室ということでございます。また、ご協力いただいた医療機関や現場で奮闘される医療従事者等への支援も行っているところでございます。さらに、クラスターに対処する知見も蓄積されました。医療機関でのクラスターでは、菅官房長官の直々の指示で、感染防護資材を、本当に2日後には大量に提供をいただきました。その後、医療資機材を安定確保する体制も整ってきたところでございます。

 「地域経済の崩壊を防ぐ」では、事業の継続と雇用の維持を最優先に国の制度等も積極的に活用しながら、全力で事業者の皆さんの支援に努めてきたところでございます。また、3密回避や新たなビジネスへの取り組みなど将来に向かって生きる支援に加えまして、業種別ガイドラインの実践や観光振興などの反転攻勢に向けた準備のほか、花きの活用拡大など業種、品種の状況に応じた手当を図ってきたところでございます。

 そこで、縮小期の移行でございます。4ページになります。第二波対処戦略でお示しした縮小期への移行基準は、一に新たな感染事例の発生、二に入院患者数、三に緊急事態宣言の3項目でございます。これに沿って、現在の状況を評価いたしますと、まず一につきましては、医療機関クラスターの陽性確認のあった5月12日以降は、新たな感染事例の発生はなく、このクラスターの封じ込めも完了をしている。二につきましては、入院患者数、重点機関、指定医療機関の指定等により、医療供給体制が強化された中、現在の入院患者数等は9名でございます。医療への負担は大幅に軽減されているところであります。三については、本県を対象とした国の緊急事態宣言は既に5月14日に解除をされています。

 以上のとおり、事前に示させていただきましたそれぞれの指標は、今日のこの時点で全て満たしておりまして、このまま県内に感染拡大が見られない場合は、6月19日から感染縮小期に移行して差し支えないというふうに判断をいたします。

 次に5ページでございます。警戒レベルに応じた感染予防と社会経済活動のバランスでありますが、(パネルの)左の対策期から右の縮小期に移るにつれて、この枠の大きさで示していますけれども、行動自粛や休業要請等の緩和が進んでまいります。そこで、感染予防のボリュームがこのように小さくなってまいります。一方で、これまで進めてきた検査体制、医療提供体制の充実・確保により、感染を早期に発見し、封じ込める体制が強化され、「えひめ版協力金」による3密回避の取り組みや業種別のガイドラインの策定・実践など、感染予防を盛り込んだ事業活動も広がりつつあり、社会活動がどんどん大きくなっていくということで感染予防は質的に向上しております。今後、新たな感染事例やクラスターが発生したとしても、こうした環境が整ったこととこれまでの経験値が生かされてまいりますので、容易には市中に感染が拡大しない社会環境が実現しつつあり、県民事業者の皆さんには3密回避には常に留意しつつ、まずは地域や県内への外出を日常化することから始めて、積極的な社会経済活動の展開につなげてまいりたいと思います。

 次に6ページでございます。今後、第2波が到来した際には、再び警戒期に移行する可能性は当然のことながらございます。参考までに判断基準を例示しておりますが、これ以外にも、県内外の感染状況や医療負担の状況等を勘案して、一応、指標はあるんですけども、状況によっては総合的に判断することもあるということは事前に申し上げさせていただきたいと思います。

 次に行動自粛等の緩和でございます。7ページになります。6月19日から緩和される行動自粛等のうち、主なものを説明させていただきます。外出につきましては、特定の地域への外出自粛要請は行わないことといたします。ただし、前々から申し上げているとおり、3密を回避する行動の日常生活における定着。これをお一人お一人の県民の皆さん、事業者の皆さんにくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。また、県民の皆さんを対象とした県内観光を促進し、これを第1弾として、徐々に四国・広島県から、そして、全国へと段階的に観光客誘致を進めていきたいと思います。イベント等についてですが、全国的な大規模イベントは引き続き自粛をお願いいたしますが、実施できるイベントの規模、これは国の通知がございますので、これに従って緩和をしたいと思います。

 次に県立学校でございますけれども、実習・実技や部活動について、こちらも感染回避行動を定着させながら、通常レベルの活動に移行してまいります。ただし、合同練習や練習試合については、まずは近隣校を対象とするものから解禁し、今後、段階的に対象範囲を拡大していきたいと思います。なお、学校活動は週単位での切り替えが適切なことから、6月19日(切り替え)ではなく、(その前日は週の途中の)木曜日ですから金、土、日と入れまして、学校の措置は週明けの6月22日月曜日から実施することといたします。

 次に8ページでございますが、国から示されました緩和のステップを踏まえつつ縮小期に移行しますが、終期はあらかじめ設定しておりません。今後の感染状況の推移や他県の状況等を見ながら、次の段階に移行するタイミングやその内容を判断してまいります。いずれにいたしましても、第2波、第3波が来るんではないかという専門家の意見もございますし、ワクチンがまだ開発されているわけではありませんので、この辺は臨機応変に対応していきたいというふうに思います。

 次に9、10ページは、個々の行動自粛等の内容でありますが、これは特措法に基づくものではございません。県からの協力をお願いするものでございます。詳細につきましては、この点については後ほど、レクの中で説明をさせていただきたいと思います。

 次に11ページ、これまで繰り返しお願いしてきた、感染拡大回避行動、この名称を変えます。感染回避行動、「拡大」を削りまして、感染回避行動という名称に改定をいたします。一つ目の「うつらないよう自己防衛」と、二つ目の「うつさないよう周りに配慮」は変更ございません。これは日常生活、日常活動の中で、第2波のために定着を設定していただきたいということで変わりありません。三つ目が変わります。これまでは、「県外の外出注意と3密回避」でございましたけども、これを習慣化ということで「習慣化しよう3密回避」、これに変更をさせていただきます。特定の地域への外出自粛は要請しませんが、行き先に関わりなく3密を回避する行動を習慣化していただきたいと思います。ただ、やはりちょっと私が心配しているのは、東京の感染状況でございます。ステップ3になるという発表が昨日あったようですけれども、まだ収束を見ているわけではないので、十分に注意をしていただきたいということは、あえて申し上げさせていただきたいと思います。それと同時に、東京で問題になりましたキャバレー、ホストクラブ、ガールズバーなど、風俗の関係ですね、構造や業態から3密対策が難しい施設、ここは特に注意をしていただきたいというふうに、あえて申し上げさせていただきます。

 次に12ページでございます。今後の政策展開でございます。これまでの取り組みを踏まえまして、第2波対処戦略の作戦を再構築いたします。改訂版では、新たに「感染拡大と医療崩壊を防ぐ」、(パネルの)こちら(上の枠)からこちら(下の枠)への変更でございます。「地域経済を立て直す」、「新しい生活・ビジネス・文化のスタイルを実践する」、この柱で取り組むことといたしました。項目ごとの、今後の主な取り組みについて説明させていただきます。

 13ページになります。まず、1の「感染拡大と医療崩壊を防ぐ」でございますが、衛生環境研究所のPCR検査装置は当初1台であったものが、6月2日に3台体制で動いているという話をさせていただきました。そして昨日、(予定より)ちょっと早まりまして11日から4台体制で稼働をいたしましたので、これで事前にお知らせした4台全てでのフル回転ができるようになりました。このことによりまして、1日最大192検体の検査ができるようになります。そして、さらなる検査体制の拡充として、検査時間の短縮と検体処理の簡素化が期待できる全自動のPCR検査装置を導入することといたします。この全自動PCR検査装置は、衛生環境研究所のほか、中核病院は絶対に守らなければならないという観点から、県立中央病院等の中核医療機関に導入し、県内各圏域での検査体制の充実を図りたいと思っております。ただ、この機械はまだ国の認証が下りておりませんので、海外では広範に活用している国が広がっているわけでありますが、これは正式にはそれが下りてからの導入ということになりますので、この時点でいつということを申し上げることはできないんですが、ただもう下りるであろうという前提で動きます。下りたらすぐに導入できるように、今から準備を行ってまいります。

 さらに、抗原検査等の新たな検査手法もモデル的に導入しまして、効果的な活用を検討するほか、保健所、医療機関の間で、全国の感染者情報を一元的に管理共有できるシステム、これをHER-SYS(ハーシス)と言いますが、これを導入しまして、感染動向等を迅速かつ正確に把握する体制を確保したいと思います。

 次に14ページでございます。これまでのクラスター対応の経験を生かして、県、保健所、感染症専門家、医療関係団体等で構成する「えひめクラスター対策班」を創設いたします。そしてまたもう一つ、これは先般の全国知事会で私の方から要望いたしました、名称は正式でありませんけども、介護施設の職員さんの全国ネットワーク、医療で言ったらDMATのようなですね、応援組織を作るべきだということを申し上げましたが、国がそこまでいつ動くか分かりませんので、高齢者施設等での感染者発生に備えた施設間の応援体制として、「えひめ福祉施設支援ネットワーク」、この整備を検討したいと思います。愛媛県内で助け合う構図を先に作るということでございます。そして、もう一つはですね、イベントや店舗等で感染者が発生した場合に、濃厚接触歴等を通知する、接触確認アプリの導入検討を進めます。これをいろいろ調べてみるとですね、行った場所にQRをかざすと、そのスマホに記録されて追っかけられるようになるんですけれども、一人一人が行ったところで全てにやるというのはなかなか難しいことかもしれませんが、例えばですね、一番効果を発揮するのは、大規模なイベント等で、主催者が事前に参加者にそれをかざしてくださいというふうなことをやっていただくと、もしこのイベントでクラスターが発生した場合には、それをきっちりやっていただいたら、誰がそこのイベントに来てたかをすぐに追っかけられますので、そうした活用の仕方で効果があるんではないかなというふうに考えております。さらに、感染者やご家族等の心のケアの充実のため、電話相談窓口の運用や児童生徒のストレスケアへの支援も行いたいと思います。

 次に15ページ、「地域経済を立て直す」でございますが、県内事業者の感染防止を踏まえた事業活動への転換や、新しい生活様式に対応するサービス・商品の開発など、新たなビジネスモデルの定着を支援してまいります。

 続いて16ページでございます。大胆な消費喚起策を実行していきたいと思います。特に、行動自粛等による影響が大きい観光需要の回復を図るため、6月19日から県民の皆さんの愛媛県内の旅行を対象とする宿泊旅行代金の割り引きを開始いたしたいと思います。また、7月1日以降は、四国3県と広島県からの宿泊客についても、割り引き対象とできるよう、段階的に拡大していきますので、このやり方で準備を進めております。この後説明する6月補正予算ではなく、こちらはスピードの勝負なので予備費を活用して、直ちに事業に着手し、県民向けについては来週16日から申し込みを開始いたします。県民の皆さんもこの機会に、地域の魅力を再発見し、宿泊施設や飲食店、観光業者の方々を応援することにもつながりますので、ぜひ積極的に県内の旅行をお楽しみいただきたいというふうに思います。本当に、身近にあっても泊まったことがないホテルに、家族でちょっと泊まってみるというのも、今まで本当にステイホームが続いていると思いますので、随分気持ちも変わると思いますので、そして東・中・南予、それぞれの観光の魅力、灯台下暗しで、まだ行ったことがないなという方も多いと思いますので、この機会に、こんな身近な所に他県に行くのと同様、あるいはそれ以上に魅力的な場所があるんだということを知っていただく機会にもなればと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。

 また、集客プロモーションの実施等により、本県への観光客誘致を促進するとともに、インターネット販売の活用を推進するなどして、県産品の消費喚起、販売強化を図ってまいります。さらに、中小企業の資金繰り支援や人材マッチングによる雇用の維持にも引き続き取り組むほか、農林水産分野では八幡浜、宇和島地域等のみかんアルバイターについて、関係機関等による協議会を設立いたしました。今後、農業者からの相談や人材派遣会社との調整等を行い、労働力確保を図ってまいります。

 なお、中小企業の資金繰り支援は、非常に多くの方、企業、事業者の皆さんに活用していただいております。(日本政策金融)公庫の窓口の人数も少ないということもあり、また民間金融機関との連携によって、県の融資制度が活用できるようになっておりますが、(既に)約2,500件の県の融資の申し込みをいただき、金額にして約450億円という実績となっております。

 次に17ページ、3の「新しい生活・ビジネス・文化のスタイルを実践する」でございます。コロナウイルスの存在に向き合いながら、感染予防の取り組みを織り込んだ新しいスタイルを、さまざまな分野で実施していく試みでございます。Webを活用した商談やオンライン会議やテレワークの活用を推進するとともに、災害避難情報のICT活用や5Gによる遠隔医療体制の構築など、多くの分野でデジタルシフトを加速させる必要があります。なお、県では5月にテレワーク端末100台を緊急配備いたしまして、妊娠中の女性(職員)の9割が在宅勤務を実施しております。活用が図られているところであります。また、職員の約半数が時差出勤を利用したということでございます。テレワークの普及・定着については、民間についても「えひめ版協力金」により早い段階から後押しを行ってまいりましたが、協力金の対象期間を今回、さらに延長しまして、7月末まで1カ月間延長することといたします。私も実際にホテルを視察して、テレワークを体験しましたが、本当に快適な環境でこういうスタイルもあるんだなということを実感しました。ぜひ活用してみていただきたいと思います。

 次に18ページ、県立学校でございます。先般の臨時休業期間中の経験を踏まえまして、ICTを活用した学習支援体制の拡充強化を図ってまいりたいと思います。既に、県立学校全校で、学習アプリ等の導入は完了いたしました。さらなるオンライン学習や遠隔授業の展開に備えまして、必要な機器整備や教材の開発・共有、教員のスキルアップ等に現在取り組んでいるところであります。今後は通常授業と並行しながら、オンライン学習等の活用を図って、万一、臨時休業等の措置が必要となるような状況となった場合にも、オンライン学習を通じて、効果的で質の高い家庭学習が可能となるような環境整備を今の時期に進めていきたいと思います。また部活動については、先ほどご説明したとおり、通常活動を再開していくこととしまして、練習試合等の対象範囲も段階的に拡大してまいります。なお、残念ながら中止を余儀なくされました夏の高校野球県大会や県高校総体の代替大会につきましては、感染予防措置を織り込んだ新しい形での開催を県としてしっかり支えていきたいと思います。

 最後に19ページ目でございます。まず県民の皆さんへのお願いでございますが、先ほど申し上げました感染回避行動が全ての基本にこれからなってまいります。「うつらないよう自己防衛」、「うつさないよう周りに配慮」、そして、「習慣化しよう3密回避」、この三つが、県民生活や社会経済活動のあらゆる局面で当たり前のように実行されるようお願いしたいと思います。この3密回避が習慣化し、適切な感染防止対策が取られていれば、むやみに恐れる必要はございません。正しく恐れるということが大事でございます。SNSの意図的な混乱情報等々に振り回されずに、正しく恐れて習慣化していただけたら、コロナウイルスと向き合いながら、生活、経済活動ができる、そう思っております。そして、まずは慣れていただくために、地域や県内への外出を日常化することから始めて、身近にある素晴らしい地域の魅力やさまざまなサービスをどんどん体験していただきたいと思います。県としても、先ほど申し上げた、新たな県内観光キャンペーンを強力に展開します。これからも、県民や事業者の皆さんの社会経済活動の再開に向けた取り組みを全力で後押ししてまいります。あわせて、医療、介護、福祉や公共交通、物流など、感染リスクに直面しながら、地域の生活基盤を支えるために奮闘していただいている方々への感謝の気持ちと温かいエールも、引き続き県民の皆さんにお願いしたいと思います。

 また、事業者の皆さんには、業種別のガイドラインが出ておりますので、それをしっかりと実践して、感染予防を織り込んだ事業活動を広げていただき、感染が広がりにくい社会の実現を目指しておりますので、ご協力いただきたいと思います。

 また、県では、国の補正予算等を積極的に活用して,資金繰りの支援や雇用の確保にも全力で取り組んでまいりますので、地域経済の立て直しに向けて、共に頑張りましょう。

 県民の皆さんと事業者の方々のご協力により、感染を抑えることができたということ、心から感謝申し上げたいと思います。そして、単に入院患者が減ったことのみで、縮小期に移行するものではございません。検査体制の充実等による早期発見と囲い込み、3密回避の実践により、感染が簡単には広がりにくい社会が実現できつつある、そして医療体制もしっかりと体力が向上された、こうしたことから判断したものでございます。ぜひ、これから何とかこれを乗り越えていかなければなりませんので、「愛顔(えがお)あふれる愛媛県」の実現に向けて、共に頑張ってまいりましょう。

 以上です。

 

(テレビ愛媛)

 行動の自粛を呼び掛けて2カ月近く経って、ようやく節目のタイミングになるかと思うが、あらためて今、この段階を迎えられたことに対して思いを聞きたい。

 

(知事)

 そうですね。ダイアモンド・プリンセスというクルーズ船から始まった、身近なコロナ問題だったと思います。以来、19の事例が県内でも確認されました。こればっかりはですね、誰が悪いってわけではないですね。敵はコロナウイルスということに尽きると思います。そういう中でですね、何とかこれを最小限の影響に食い止めようということで、あらゆる関係機関が連携できたということが、三つのクラスターも含めて封じ込めることができる結果につながったんではなかろうかと思います。そして、それ以外の発症が抑えられたということは、県の呼び掛けに応じて、市町も連動して動いていただき、またマスコミの皆さんも丁寧に情報をお伝えしていただいたということもあって、県民の皆さんが本当に冷静に受け止めていただき、県民の皆さんが不安に負けなかったということが、大変大きかったと思います。さしたる混乱もなくですね、冷静に対応していただきましたんで、こうしたような状況を迎えられたんではなかろうかと思っております。特に、その間ですね、われわれなりにもいろいろ考えながらやってきたつもりなんですが、中には休業要請と協力金がセットになってないということもございましたけれども、何もそういった方々を見放しているわけではなくて、こうした方々に対しては、国の制度もありますので、それを活用していただく。むしろそれよりも、やっぱり公平ということ。不公平感というのが一番人の心をすさませていきますので、公平ということを優先させていただいたということに対して、大変多くの事業者の皆さんが理解をいただいたということも大きかったと思います。特に、全国的にニュースになったパチンコ店の問題では、愛媛県内には協力金ゼロであったにもかかわらず、何のトラブルもありませんでした。これはもう本当に、業界の関係者の皆さんに感謝したいと思います。そういったことも含めてですね、県民の皆さんのチームワークで乗り越えられたんではなかろうかというふうに思います。

 

(テレビ愛媛)

 経済活動の方を本格的に再開ということだが、県民の中にはまだ自粛ムードというものが根付いてしまっている部分があると思う。そのあたりどのように払拭(ふっしょく)されていくつもりか。

 

(知事)

 そうですね。この呼び掛けによってですね、今、愛媛県内は本当に感染状況が広がってないですから、そこは3密回避の習慣化ということをしっかりやれば、全く問題なく動けるということを呼び掛け続けていきたいと思いますし、われわれもどんどん積極的に外に出ていきたいというふうにも思っています。特に愛媛県の場合は、協力金がちょっと他の県と違っていたのが、前向きなビジネスに対するバックアップと、それから特に飲食店については、3密回避への取り組みに対しての協力金という、他に例のないやり方をしましたので、むしろ飲食店なんかは全国どこよりも3密対策が進んでいるんではないかなと。この3密対策の協力金については、既に約5,000店舗が活用いただきました。ということは、それだけ裾野が広がっているということだと思いますので、その点、県民の皆さんにも安心して外に出ていただけたらというふうに思っています。

 

(あいテレビ)

 関連して、似たような話になるが、特に、夜飲みに行きましょうみたいな懇親会ができなかった、というところも多かったと思う。歓迎会も送別会もできなかった。飲みに行きたいなっていう人もいると思うのだが、これ、出て行っていいのか。

 

(知事)

 全然大丈夫です。はい。私も徐々に行っています。ただ、私の場合、立場上、必ずお店に電話して、3密回避やられてますか、対応されてますか、県の協力金を活用いただきましたかって、そこを確認した上で行っています。

 

(NHK)

 関連して、逆に縮小期ということで緩みにつながるっていう、その懸念はないか。

 

(知事)

 もちろんあります。ですから、今日も感染回避行動の呼び掛けをちょっとしつこいぐらい言わせていただいているのは、これは日常化すれば本当に最大の防御になると思いますので、だからもう当たり前のような感覚にしていただけたらいいんじゃないかなと。むしろそこからまた新しいビジネスの形態や、新しい市場というのも生まれてくる可能性がありますから、そういうふうに全てを前向きに前向きに捉えていくというのが、今大事かなというふうに思っています。

 

(NHK)

 細かいが、そのビジネスとかっていうのは、それは例えば知事としてはどんなものがあると。

 

(知事)

 そうですね。経済活動で前も申し上げましたけども、一つのエリアで経済が活性化させるためには、そこで作られているモノやサービスが外に向かって売られて稼げるか。あるいは、外から人に来ていただいて、お金を落としていただけるか。これに尽きると思うんですけども、その落とし方、動き方というのが恐らくこのコロナを通じて変わっていく可能性があるんで、じゃあその変わりをどういうふうに持ち込むかということが、事業家にとっても知恵の絞りどころになってきてるのかなと。だから、今までどおりのことをやっているとなかなか厳しいのかもしれません。そこに何らかの工夫というのが必要になってくるので、そういうアイデアの噴出というのを期待したいと思っています。それを後押しするための協力金制度が用意されていますので、これはもうどんどん活用していただいたらいいんじゃないかなというふうに思っています。ちなみに、先ほどの「えひめ版協力金」なんですけども、一番多かったのは飲食店等の3密回避での活用で約5,000件。もう一つ多かったのはテレワークとかこういった新しいビジネスに活用する制度で、こちらも4,200件と4,000件を超える申し込みがありましたので、非常にこれは期待したいと思っています。

 

(テレビ愛媛)

 知事自ら外に出るということだが、営業活動等も今、自粛しているかと思うが、このあたりも再開されるという。

 

(知事)

 そうですね。ただ、先ほど申し上げましたように段階的にということでございますんで、そこら辺は特に東京の状況はもうちょっと見極めたいなというのは正直ございます。大丈夫なのかなというところも正直言って、数字だけしか見ていないですけれども、感じるところもありますんで、その点は注意深く考えていきたいなと思っています。

 

(南海放送)

 抗原検査をモデル的に導入されるという話をしたが、既往歴を調べる抗体検査の導入についてはどのように考えているか。

 

(知事)

 そうですね、抗体検査はですね、どれぐらい抗体を持たれた方がというのを調査するということなんで、これは県独自というよりは国全体の動向を把握するために、これは本当に国が行うべきことではないかなと思っています。それを意図するために、現在国ではモデル地区として3地区だったかな、実施するということになっていますので、ここはそれを待ちたいというふうに思っています。むしろわれわれは日々日々のことに関して対応していくと。抗体検査は動向調査ですから、これは国勢調査と同じように国全体で行うべきではないかなと思っています。

 

(南海放送)

 少し難しいかもしれないが、マスクの着用について、梅雨時期に入ってきて、湿度も上がってくる、気温も上がってくる、熱中症が懸念されるといった状況にもあるが、縮小期になるからじゃあマスクを外していいかっていうとそうではないと思うのだが、マスクの着用についてはどのような考えか。

 

(知事)

 やっぱり基本だと思うんですね。可能であれば着けていただきたいというふうに思います。それはうつらないというよりも、「うつさないよう周りに配慮」というところだと思います。あの飛沫(ひまつ)を抑えるという効果で抑止力がありますので、その方もうつってないかもしれない、うつってないことの方が多いと思いますけども、マナーのようになればいいんじゃないかなと。じゃあ夏でも涼しいようなマスクとかですね、ここにまた新たなビジネスも発生する可能性もありますし、マスク一つ取ってみても、例えばいろんな事業者さんが単なるマスクではなく、素材をどうするかとか、あるいはそのデザインをどうするかとかいろんなことを考えて、またそこにおしゃれなジャンルも入ってきていますから、そういう楽しみ方ができるような、これも前向きな発想なんですけどもできればいいんじゃないかなと思いますね。

 

(愛媛新聞)

 国のコロナ対策について、持続化給付金の委託費の問題とか、アベノマスクの配布が遅れたこととか、いろいろあると思うのだが、国の対応についてはどのように受け止めているか。

 

(知事)

 国の対応ですか。マスクは正直言ってうちもまだ届いてないんですよ、だから実際に届かないと実感も湧かないですけども。ただ、一つ個人的に感じるのは、あの時点ではマスクが不足しているというのは顕著でありましたから、それを一刻も早くということの気持ちは分かります。そういう中で出てきた施策だったと思いますね。しかしながら、いざスタートしてみるといろんな問題があって、品質の問題であるとか、配布方法の問題であるとか、そういうことで遅れました。で、政策というのはやっぱりタイムリーなものでなければ意味がないので、あれからもう2カ月ぐらい経つのかな、そうするとですね、状況は一変しているんですね。マスクはもう中国がバーッとマスクの製造メーカーが立ち上がって、今はもうたった2カ月でバタバタと(事業を)やめていくという状況になって、市場にも大量に出てきている状況ですから、もう事情が全然変わってきたので、そういう場合はやっぱりやめるという選択肢もある。個人的にはですよ、これはもうタイミングがずれちゃったので効果が薄くなったら、もうここでストップだというふうなことも政治判断としてはありじゃないかなというふうには思いますね。

 それから委託費の問題は、これは国会でやっていただくしかないんですけども、ただ、一つ分からないのは、これだけ耳目を集めていますから、2社の競争入札だったと思いますけども、やっぱり片方の落札金額は出ているんですけど片方は黒塗りになっているんですが、これはもうやっぱり出すべきでしょうね。その上でどちらが高いか分かりませんよ、その差額でもし向こうが、もう1社の方が高かったら問題ない。もし低かった場合は、低かったけれども、総合的にどこが優位だったからこちらが選ばれたのかというのを説明すればいいだけの話ですから、むしろ出さないことによって、いろんな事が誤解されるとか疑念が湧くとかいうことに結び付いてしまうと思いますから、出して説明すればいいんじゃないかなというふうに思います。でも実際に現場にいるわけじゃないですから、その中身がどうだというのは、私は分かりません。

 

(愛媛新聞)

 これまで全国知事会の方でもいろいろと要望を上げてきたが、あらためて地方の立場からどのようなことを求めていきたいとお考えか。

 

(知事)

 そうですね、これ前の最初の段階で申し上げたことがあるんですけども、国の霞が関の方、今回は経産省とかですね、厚労省の方と関係が多かったんですけども、やっぱり日頃、会議室の中で物事を考えている方がほとんどなんですね。現場を知らない方がほとんどですから、そこで考えたことをズドンと下ろすというね、これが政策のひずみになるということをもっと考えられた方がいいんじゃないかなと。われわれは上下関係なんかあると思っていない、役割分担をしているだけだというのは常に申し上げてきたとおりですね。地方には地方の得意分野がありますから、上から目線ではなく役割分担をしているというパートナーとして、地方を見つめて任せるべきところは任せるという発想を持っていただかないと、今後とも上から目線の政策で失敗を犯すことは続いていくのではないかなと思います。

 

(愛媛新聞)

 県内観光等促進事業のことで聞きたいが、県民向けには6月19日からスタートするということだが、期間と予算規模について教えてほしい。

 

(知事)

 まず県内観光については、6月19日からこれは7月以降も入るんだよね。

 

(経済労働部長)

 入ります。

 

(知事)

 7月から四国と広島にも広げますけど、その時も県内観光も入っていますから、その後も続いていきます。で、とりあえず一泊当たり5,000円程度の補助を考えておりますので、予備費から8,000万ぐらいを用意して旅行会社等々関係者に打診をし、そこで商品を作っていただくということになろうかと思います。

 

(愛媛新聞)

 観光を、段階的にエリアを広げるということだが、第1弾の県民向けの次に四国3県と広島県のエリアにしたのはどういった理由か。

 

(知事)

 これまず先般の四国知事会議において、段階的に(交流を)やろうよという合意事項でもあり、当面は県内で、(次に)四国同士でやろうよという話がありましたので、それに基づいて行っています。ただ、広島県につきましては、これまでもしまなみ海道での連携とかもやってきた実績もありますし、交流も他の周辺と比べたら濃い関係がありますので、そこに広島県を加えさせていただいたということでございます。

 

(愛媛新聞)

 確認だが、期間はそうすると7月いっぱいということになるのか。

 

(知事)

 そうですね。あとそこからですね、国の「Go Toキャンペーン」も始まってまいりますので、それとの連動というのも出てくると思います。

 

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