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平成21年度「コリネバクテリウム・ウルセランス保有状況調査について」

ページID:0016951 更新日:2021年4月12日 印刷ページ表示

愛媛県動物愛護センターでは愛媛県動物由来感染症予防体制整備事業の一環として、平成21年度はコリネバクテリウム・ウルセランス(Corynebacterium ulcerans)の保有状況の調査を実施しました。

はじめに

コリネバクテリウム・ウルセランス(以下「ウルセランス菌」と言う)は自然界に常在しており、多くの動物に化膿性炎症を引き起こす細菌として知られています。

2001年以降、日本国内でも人での感染例が6例報告されており、その多くが犬やねこが感染源と考えられています。犬やねこは屋外で感染すると考えられていますが、その詳細は解明されていません。

調査等について

  • 病原体:Corynebacterium ulcerans(コリネバクテリウム・ウルセランス)
  • 調査対象:犬50匹、ねこ51匹
  • 調査期間:平成21年10月から12月
  • 検査材料:咽頭ぬぐい液・体表擦過物
分離状況

 

検査材料

検体数

分離状況(%)

咽頭ぬぐい液

50匹

1件(2.0%)

体表擦過物

9匹

0

ねこ

咽頭ぬぐい液

51匹

4件(7.8%)

ウルセランス菌に関するQ&A

1・ウルセランス菌とは何ですか?

ウルセランス菌はジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)と同様にコリネバクテリウム属に分類される細菌の名前です。

ジフテリア症が疑われる患者からウルセランス菌が分離されることもあり、ウルセランス菌の一部はジフテリア菌と類似の毒素を産生するものがあることが知られています。

2・人はどのようにして感染するのですか?

国内ではウルセランス菌に感染している猫との接触または飛沫による感染が強く疑われる事例の報告があります。

海外では、愛玩動物以外に牛等の畜産動物との接触、殺菌のできていない生乳の摂取による感染報告があります。

人から人への明らかな感染事例報告は、これまでありません。

3・どのような症状になるのですか?

病初期は、発熱・鼻汁など感冒(風邪)と区別がつかない事があります。

その後、のどの痛み・発咳等の症状が始まり、扁桃や咽頭等に偽膜が形成されます。

また、頚部リンパ節腫脹が見られることがあります。

4・感染予防のためにどのようなことに注意すればよいですか?

日本ではDPT三種混合ワクチンとして1期初回を生後3ヶ月から開始しており(1期の接種率は90%以上)、大半の方はDPT三種混合ワクチン接種後すみやかに発症防御レベルに必要な抗毒素価を有します。このため、ウルセランス菌の感染にも効果が及ぶとされています。

しかしながら、まれにウルセランス菌感染した動物から人が感染し発症する事があります。動物ではウルセランス菌に感染すると、くしゃみ・鼻汁などの風邪様症状や皮膚病を示すことがあります。このような症状を呈している動物との接触は避けてください。ただし、外見上無症状の動物でもウルセランス菌を保有している場合があるので、健康に見える動物であっても、接触時には注意が必要です。

また、日頃から動物とふれあった後は手洗いなどを励行すると、本菌だけでなく、他の感染症予防にも効果的です。

5・ペットが感染したかもしれない、と思ったらどうすればよいですか?

飼っている犬や猫などが発咳・くしゃみ・鼻汁などの風邪様症状、皮膚炎、皮膚や粘膜に潰瘍などを示している時は、早めに獣医師の診察を受けるようにしてください。

また、こうした犬や猫に触る場合は手袋・マスクを着用し、触った後は手洗い等を励行してください。

ウルセランス菌等についての詳細は厚生労働省のHP<外部リンク>をご覧ください。

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