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令和2年度9月補正予算案等に関する記者発表の要旨について

ページID:0008687 更新日:2020年9月7日 印刷ページ表示

 

日時:令和2年9月4日(金曜日)10時17分から10時31分

場所:知事会議室

 

(知事)

 それでは、今回の補正予算でございます。財政の先行きが不透明で厳しい状況の中ではありますが、引き続き新型コロナウイルス感染症への対応に万全を期するとともに、最優先課題であります西日本豪雨災害等への対応や県民の安全・安心を確保するための県単独の防災・減災対策を推進するほか、当面する課題への対応など的確に推進すべき施策に係る経費を計上することといたしました。

 その主な内容ですが、まず、コロナ対応でございます。一つ目に、医療・検査体制等の充実でございます。福祉施設で感染が確認された場合でもサービスを継続するために、施設間で相互応援を行う「えひめ福祉支援ネットワーク」、E-WEL(イーウエル)ネット、この円滑な運用を図るため、応援職員を派遣する法人に対しまして協力金を支給するとともに、妊産婦の不安軽減を図るため、分娩(ぶんべん)前PCR検査に係る自己負担分を無償化し、検査を実施する医療機関に支援金を支給することといたします。なお、この事業、協力金および支援金の財源につきましては、呼び掛けてきました個人や法人からの寄付、これを積み立てた新型コロナウイルス感染症対策応援基金を活用させていただくことといたします。また、さらにその後、新たに寄せられた寄付を同基金に積み増しをさせていただきます。この結果、今回積み増しますとこの基金の累計額でございますが、7,400万円となります。ここから使いますので減っていきますけども、寄付は7,400万円が累計金額でございます。

 さらに、これはまだ今、協議中の部分もあるんですが、秋以降ですね、季節性インフルエンザの流行も視野に入れなければなりませんので、医療圏域ごとの検査体制を充実・強化させるために、現在、地域のそれぞれの医師会の先生方と、医師会と協議を進めています。協議の内容は、例えば、ドライブスルー方式によるPCR検査体制を地域で5ブロックとか6ブロックごとにできないかなというような検討。あるいは高齢者福祉施設が取り組む施設内の個室化への改修の支援、こういったことを行っていきたいと思います。なお、行政とタイアップした民間検査やそれからこのドライブスルーの検査というのは、医師会の協力がないとできませんので、まだこの最終協議がこの段階で詰まっているわけではないので、その方向性で協議をしているということでご理解いただきたいと思います。

 この他、感染症患者の発生に備えるため、受け入れ病床の確保を始め、医療従事者への応援手当金の支給、無症状や軽症の患者を受け入れる宿泊療養施設の借り上げ延長、深夜に及ぶ長時間勤務等でホテルへの宿泊を余儀なくされている医療従事者への宿泊費の助成、保健所の体制強化など、これはこれまでに取り組んできた事柄でございますが、その分の継続を目的とした下半期分の経費を計上いたします。

 二つ目に、新たな事業展開と生活維持への支援でございますが、感染予防と社会経済活動に不可欠な衛生用品の県内での安定確保を図るため、県内企業のマスク生産設備の導入や、県独自の協力金を活用して開発されました医療用陰圧テント等のウェブ商談による医療機関への販路開拓を支援したいというふうに思います。県内企業、今、マスクはだいぶ一時と違って需給バランスが逼迫(ひっぱく)している状況ではないですけども、ただ海外産に頼っている部分も大きいというのも事実でございます。いざというときに備えて県内で調達できる体制をとっておく必要性を感じておりますので、民間企業も協力をしたいという東・中・南予1社ずつぐらいのバランスで、類似の生産ノウハウを持っている企業の皆さんが考慮していただけそうなので、そんな体制を作っておきたいと思っています。

 また、収入が減少した世帯の資金需要に対応するため、生活福祉資金貸付金の原資を県社会福祉協議会に追加補助するとともに、生活困窮者に安定した居住環境を提供するため、住居確保給付金の支給を行うほか、家計が急変した世帯の生徒さんの負担軽減を図るため、私立専修学校が実施する授業料減免措置に上乗せの支援をしたいと思います。

 次に、二つ目のテーマ、西日本豪雨災害等への対応と防災・減災対策の推進についてでございますが、まず、第一点は、西日本豪雨災害等への対応でございます。被災規模の大きい市町道路や肱川流域の橋りょう改築工事につきまして、市町からの要請に基づいて工事を受託して早期復旧等を支援するとともに、被災地域の保育所や特別養護老人ホームの施設設備に対する国庫負担率が引き上げられたことに伴う市町への追加補助を行います。また、本年7月の豪雨で大洲市内で発生した地すべりの対策工事、県立川之石高等学校の実習園で発生したのり面崩壊に対する復旧工事を実施いたします。

 二つ目に、県単独の緊急防災・減災対策事業でございますが、大規模な災害に備えるため、緊急輸送道路等の整備をはじめ、河川、海岸、港湾施設の改修に積極的に取り組むとともに、河川の氾濫を防止するため、土砂の堆積が著しい箇所の河床掘削をさらに推進するほか、土砂災害から県民の命を守るため、がけ崩れ防災対策の促進や砂防施設の機能強化を行いたいと思います。

 三つ目、当面する課題への対応でございます。既に発表させていただきましたとおり、平成30年度から3年間にわたる「愛・野球博」の取り組みや野球文化が根付く県民の熱意が伝わって、2022年の再来年、プロ野球オールスターゲームが本県開催されることになりました。この機運醸成を図る記念イベント等を実施したいと思います。また、国民健康保険の市町事務の負担軽減を図るため、検診予約システム等の機能向上に取り組むとともに、県税システムの改修や今後の県政運営に不可欠な財政基盤強化を図るための積み立てを行うほか、大洲・八幡浜自動車道郷高架橋の着実な整備を進めてまいります。

 この結果、補正予算の総額ですけれども、一般会計で162億2,585万円、特別会計で5,234万円、合計で162億7,819万円となります。

 なお、今年度の県独自の緊急防災・減災対策については、引き続き道路の安全対策や砂防えん堤の整備、そして要望の多い河床掘削、ここにも積極的に取り組むこととしておりまして、当初予算と国の3カ年緊急対策を活用した県単事業の前倒し分を合わせた予算額は、昨年度の9月補正予算後を上回る規模を確保しているところでございます。ちなみに、今年度は9月補正分を入れますと、この防災・減災の県単事業は169億円になります。昨年度は同時期で153億円でございましたので、昨年度を上回る規模となっております。この他、条例等の議案については法令の改正等に伴う条例改正などを議案として予定しています。以上です。

 

(テレビ愛媛)

 これからインフルエンザが流行する秋、冬のシーズンにかけて検討中ということだが、なかなか受診控えだとか、医療現場の混乱なども予想されるかと思うが、それに対してはどのように。

 

(知事)

 先般、国の方から首相の今後のコロナ対策の骨子が発表されましたけれども、実は詳細は全く来ておりません。例えばその中に、抗原検査を増やすという項目があったと思います。おそらくその意図というのは、細かいことが来てないので分からないですけど、どう考えても、抗原検査で各医療機関で速やかにこの(抗原検査)キットを使ってやって、インフルエンザと両方の検査を実施するということを目指しているのかなと思えるんですね。ただ、これがいったいどの程度の数になるのか、大枠では1日20万という発表がありましたけど、その20万が各都道府県にどれだけのものが国として用意されるのか、あるいはどんなキットを使うのか、いつから始めるのか、全く今の段階では分からないです。ですからここについては、それ(国の通知等)を待って対応するしかないかなというふうに思っています。

 もう一点は、やはりコロナの場合、検体採取等々のときに感染リスクもありますので、そのあたりがお医者さんにとっての不安要因でもあるので、できれば6医療機関で、それが5になるか4になるか分かりませんけど、これは医師会さん次第なので、ドライブスルーの拠点を作ることでそのリスクを低減させるということは、今の段階から考えていきたいというふうに思っています。

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