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平成26年度11月知事定例記者会見(11月21日)の要旨について

ページID:0011203 更新日:2014年11月25日 印刷ページ表示

日時:平成26年11月21日(金曜日)

 11時05分~11時58分

場所:知事会議室

 

 

(南海放送(幹事社))

 

 知事選挙も終わり、いよいよ2期目がスタートするが、今後4年間の県政の進め方をどのように考えているのか。

 

(知事)

 多くの県民の皆さんから、期待の声を寄せていただきまして、引き続き県政運営に当たらせていただくことになりました。12月1日からということになりますけれども、これまでの4年間の経験を生かしまして、今回公約でも掲げました「挑戦」、「実行」、「現場主義」、「オール愛媛」、これを基本姿勢として、「みんなでつくろう、愛顔あふれる愛媛県」の第2ステージに全力でチャレンジしていきたいと思います。

 第2ステージの公約では、1期4年間の新たな変化というものに対応した施策を中心にということを訴えてきましたけれども、東日本大震災の発生に伴って多くの方々の防災、災害に対する意識が大きく変わりました。その不安感と言ってもいい、この意識変化に対応していくために、防災・減災、県民の安全・安心を守る防災対策、これが第一の柱でございます。2つ目は、国が金融緩和、そして財政出動の2つの施策を展開し、空気の変化というものは生じておりますけれども、それに伴うひずみ、あるいはこの政策が2つともカンフル剤でありますから、本当に失敗してもらうわけにいかないという観点で、地域で独自の経済政策を打っていく必要性を感じていますので、この地域経済の活性化策が2つ目の柱。3つ目は、少子高齢化に伴う人口減少は、極めて大きな社会問題にもなってクローズアップされてきておりますので、この少子高齢化を踏まえた人口減少対策を第3の柱に、これまでも種をまいてきた部分もありますので、育ててきた政策を、さらに成長させ結実させていくビジョンを今回盛り込ませていただきました。県民や議会のご意見・ご提案を踏まえながら、さらなる肉付けを行っていきまして、今後4年間の県政運営において、その実現に徹底的にこだわっていきたいと思っております。

 まず、防災・減災対策については、地震や津波、そして土砂災害に対するハード対策を

 重点的に推進するほか、県立学校の耐震化、就任時には耐震化率が47.6パーセントでしたが、今年度末、来年3月に80パーセントを超える見込みが立っておりますので、平成29年度100パーセント完了を目標に進めてまいります。また、ソフト面では、自主防災組織強化のために、市町に呼び掛けまして、防災士の資格取得費用を公費で賄う体制を整えておりますので、さらなる養成、そしてまた、県庁の危機管理体制の強化にも取り組みたいと考えています。

 また、地域経済の活性化策につきましては、愛媛の地域特性に応じた戦略的な産業の展開を支援するとともに、営業体制を強化しまして、「スゴ技」「すごモノ」「すご味」データベースを活用したトップセールスにより、本県の優れたものづくり技術や伝統工芸品、農林水産品を売り込んで、年間成約高、すぐにというわけにいきませんけれども、目標値として100億円を目指していくほか、サイクリストの聖地「しまなみ海道」から、県下全域の「サイクリングパラダイス」への発展、新たな南予活性化イベント、東予における山岳エリアのブラッシュアップなどによる観光振興に注力してまいりたいと思います。

 人口減少対策につきましては、県内への移住促進、若年者の県内定着、地域・企業・行政が一体となった子育て支援等の政策に「オール愛媛」で取り組む体制を構築し、国の地方創生の取り組みを最大限活用しながら、実効性ある対策を進めるほか、えひめ結婚支援センターによる縁結びの応援や、子育て仕事ワンストップ相談体制、これはIT活用も含めて、この構築に取り組んでいきたいと考えています。

 これらの課題に加えまして、医師確保など医療提供体制づくり、この中には、ドクターヘリコプターの導入も視野に入れていきたいと思っております。また、平成29年度に開催されるえひめ国体の成功に向けた態勢整備、大洲・八幡浜自動車道の整備促進と南予の高速自動車道も含めたミッシングリンクの早期解消等の重要課題にも引き続き全力で取り組んでいく決意であります。

 これらの政策実行の基盤となる組織面では、第1ステージで取り組んだ職員の意識改革などの成果をベースにしまして、政策立案型組織へのさらなる成長、管理職の若手、女性登用などをさらに推進するとともに、市町連携を拡大・深化させ、遅々として進まない「地方分権改革」に対しましては、現場起点による国への提言を強化して、改革の実行を求め続ける所存であり、いかに厳しい時代であっても、公約の実現に徹底的にこだわって、先頭に立って県勢発展に全身全霊を傾け、県民の皆さんの負託に応えてまいりたいと思います。以上です。

 

(南海放送)

 営業体制の強化というのは、具体的には人員を増やすということか。

 

(知事)

 いや、これはもう走りながら。今のところ今年度が、上半期で23億円の実績が挙がっていますので、目標値50億円に届くか届かないかまだ分かりませんけれども、その下半期も含めた今年度の実績状況というものを踏まえながら、その途中段階で考えていけばいいかなと思っています。

 

(南海放送)

 自転車の振興について、以前、当選後に取材したときに、「サイクリングの日」ということを発言していたが、具体的にどういうイメージか。

 

(知事)

 あれは、本当に僕は今回の選挙中に走りながらひらめいたアイデアなんで、まだ登庁して間もないんで、具体的にということを県庁職員と話し合っているわけではありません。ただイメージとして、やはり他の県がやらないことをやっていかないと、観光というのは注目を集められないんで、せっかくここまでサイクリング、自転車新文化の拡張を他県に先駆けて行ってきましたので、さらにその先を行くために、そういう案もありかなと。

 「サイクリングの日」というのを設定して、それを条例でやるかどうかは別ですよ。それも含めて制定して、その日は県と市町20で、1期目のときに、規模の大小は別としてサイクリング大会を行ってくれてますから、何もいっぺんにドカーンドカーンというわけではなくて、できるかどうか分かりませんけどその日は一斉にやることによって、愛媛サイクリングの日というのを県外にもアピールし、あなたの好きなコースをぜひ走ってみてくださいみたいな、そんなイベントを県内のファン、それから県外も含めて呼び掛けたら、一層サイクリングパラダイス県としてのイメージというものができるのではないだろうかというイメージ的な発想なんで、それをこれからできるのかできないのかも含めて煮詰めていきたいと思っています。

 

(南海放送)

 期間としては、この4年間の任期中にということか。

 

(知事)

 そうですね。目指したいと思いますね。

 

(南海放送)

 先日、西条市長が、黒瀬ダムの松山分水について、改めて反対の意向を示したが、このことについての所感と、このことを踏まえ、県として今後どのように調整を図っていくのか伺いたい。

 

(知事)

 まず、現在、4者協議ではですね、「西条の水を守る」ためにどういうことが必要なのかということの協議を行っているところですから、西条市長の現段階での発言は、理解もできますし、当然のことだというふうに思っています。僕が西条市長であっても同じような姿勢だろうというふうに思います。

 それで現在の状況なんですけども、西条市では、地下水涵養に必要な水量を明らかにして、市民説明を重ね、さらに専門家の意見を聞きながら具体的な地下水保全策の検討を進めておりまして、事務方の協議は今後とも進めていくこととしています。

 こうした事務方の協議によって、西条の水はどうすれば守れるのかというふうな具体案が見えてまいります。その上で余水があれば、さらなるステップを迎えることも考えられますことから、4者協議の状況を見ながら、調整役として、しかるべき時期に、県の方から西条市と松山市それぞれにメリットがあるような提案を行い、それをまたそしゃくをしていただく中で、どうするのかという次の、今の次元とは違う議論をされていく段階が出てくるのではなかろうかというふうに思います。それぞれの意見を十分に聞きながら、最も良い解決策を見いだせるよう調整を行っていきたいというふうに思っています。

 いずれにしましても、繰り返し申し上げてきたように、強制的にとかそんな話ではなくて、要はどちらも同じ県内ですから、県としてはどちらにもプラスになるような、調整役としての案ができないだろうかな、すなわち西条の水を守る、そして、その上で余剰水があるならば、松山は水が足りないというか、水源が2つしかないという弱点を抱えていますから、いかがなものかというような調整案というものを出して、これが2市間にまたがる調整事務というふうな位置付けになるならば、それらの事業に対して県もバックアップができる体制がつくれるので、双方にメリットが出てくるんではなかろうかというふうに思っています。

 

(NHK)

 現時点で、余剰水というのはありそうなのか。

 

(知事)

 これは今言う段階ではないと思うんですけども、事務レベルでやっていく。ただ、一つ言えることは、新居浜が当初、この工業用水から、何万トンでしたっけ。そもそも新居浜にこれだけというのが決まっていたわけなんですね。これが今の現状から言うと、これが必要ないということなんで、それがどういう存在になっているのかということも含めて、最後は検討すればいいんじゃなかなというふうに思います。

 

(NHK)

 松山市議会の方でも、結構、活発に今議論があって、市議会の方向性が変わってくることがあり得ると見られるが、県としてどのくらいの時期にそういった調整をしていきたいとかの考えはあるのか。

 

(知事)

 これは、今の段階でいつというのは、ちょっとまだ、いろんな作業が進んでいるので、僕の思いの中でいつというのはちょっとまだ申し上げられる段階ではないんですけども、市議会の皆さんがどういう議論をされるのか、僕は分かりませんので、あくまでもこれは松山市議会の決議に基づいて市長が動き、県に要請があって、西条に働きかけて、動いているというふうなことですから、もし松山市議会がそういう議論の中で、決議そのものを変えると、その代わりにわれわれはこういう代替案でいくんだという決議をされた場合は、情勢が変わってくるんだろうと思っています。

 

(愛媛新聞)

 先ほど、知事は、松山市の水の絶対量の不足と水源の多様性という2つの問題について述べたが、その辺りの比重の置き方というのは、今どういう認識か。

 

(知事)

 松山市長の仕事をさせていただいていたので、当時の議論というのは、まずもう第一にですね、そもそも水量がいくら必要か厳密に試算するのはまず無理だと思います。重箱の隅をつつくような単位でですね、それをはじき出すというのはなかなか難しい。

 本来だったらですね、多ければ多いほどいいんですよ。理想論で言えば。なぜならば多ければ多いほど水のコストが下がっていきますから、少なくするっていうのはそれだけコストが上がってくるんですね。ですから、本当の理想で言えば8万とか10万とかね、4万8千トンじゃなくて、その方が取得コストが下がるんで理想的なんですけども。ただ、あの時点の議論では、それでは交渉ができないので、自助努力でできるだけのことをして、当時は節水対策や節水条例の制定、新築建物については雨水の活用の呼び掛け、それに伴うバックアップ体制、あるいは、その他にやったのは食洗機の補助制度の導入とか、地下水の再開発であるとか、深井戸の開発であるとか、ありとあらゆることを手立てを打ったんですね。それでも足らざるところっていうのは、一般の方々も入った委員会の中で積み上げていただいて、そこで4万8千トンという数字が出てきたと。ここまでが、どうしてもこれが限界じゃないかというふうなことでその量が確定しています。ですからポンと出てきた数字ではなくて、あらゆる手立てを行った上で、これぐらいは何とか、というのが委員会から示された数字の形になっていますから、これがまず一つあります。

 そもそも、昔の方々は、松山市の人口の最大の伸び、当時22万人くらいの街だったんですけども、ピークでも37万人だろうという読みをしたんですね。そのことによって、水は石手川ダムさえ造れば何とかなるだろうという計画を昭和30年代くらいに立ててるんですよ。途中段階で実は、ある水をいかがかという話があったんですけど、そこまで人口増えないから「要りません」と断った経緯もあるんです。それが今日の問題につながってきてしまっているんですが、37万人が予想をはるかに上回る合併前でいえば48万人の街までいったんですね。そもそも不足するというのは、この人口増加の予測違い、これが原因になっています。これが如実に現れたのが、大渇水、平成6年になりますかね、あの大渇水のときでした。当時、市長ではありませんでしたけども、一朝事あると、ああなることを、市民、大勢の皆さんが知らしめられた年だったと思います。もう一つ、そのときに大問題になったのが、水源というものが50万都市で2つしかないというのは、都市の安全度から言ってどうなのかという議論があったんですよ。これ、全国で大都市で水源が2つしかないというのは日本でも松山市だけだと思います。ということは、どちらかの水源に何かがあったときは、もう都市機能が完全にまひをするという見えざる弱点を松山市は抱えています。

 それと同時に、市民の皆さんは断水が現実的に起こらないと「何とかなるんじゃないの」という感覚にどうしてもなってしまうんですが、市長の仕事をさせていただいた11年間で、非常にピンチになったことが、僕の任期中だけでも2、3回ありました。1回はあと一日雨が降らなかったら断水を決定してた会議まで行って、綱渡りをしてきているというのが実情であります。こうしたようなことを受けて、水量の問題はさっき申し上げたとおり、それから何よりもですね、水源が2つしかないという都市の安全保障、この観点からいうと水源の多様化というのは、将来のことを考えても、松山市にとっては大事な課題になっていると。だから、節水だけで何とか自分が乗り切ったらいいよという話ではなくて、農業の問題、工業の問題、そしてまた特にあのとき市長として感じたのは病院ですよね。人の命に関わる問題であるというふうなことから言っても、何とかしなければいけないなというふうに感じていました。それで、19の方策が俎上(そじょう)に上げられて、実現性と安定供給とコストというふうな観点から、比較検討を行って、市議会が議論をし、そして、これでいけと決議をされたという背景です。

 ちなみに、僕が就任した時は、山鳥坂ダムの分水計画があったんですね。それを引き継いだ時に、「へー」と思ったんですけど、当時の資料では、水道料金が1.6倍に跳ね上がる計画でした。でも、これは当時、今もいらっしゃる議員さんもいますけど、「1.6倍良し」というふうなことで、理事者に対して進めよというふうなかたちで、「水道料金1.6倍はいたしかたない」というふうなことで、僕は市長になって引き継ぎました。途中経過で、さらに計画変更が行われて、さらに1.9倍になりそうだというので、「それはできない」ということで、国の方針で白紙になったという経緯があります。

 特に、俎上(そじょう)に上がったコストでは、現実的に海水の淡水化も試算してみましたけども、今どうなっているか分からないですけども、当時は海淡だと1.4倍くらい、西条分水が1.15倍くらいというような結果になったんですね。ただ、これ投資金額だけ見るとそんなに変わりません。四百何十億円という。ただ、何でそこまで水道料金が変わるかっていうと、淡水化の場合は膨大な電気代が発生します。常に電気で動かしていきますからべらぼうな電気代が発生しますので、それと定期的な機械のメンテナンス、それと改修、これが乗っかってきますから、同じ初期の投資金額であっても水道料金に与える影響は格段に差が開いていくというふうなことでした。

 

(土木部長)

 先ほどの新居浜の工業用水ですけども、工業用水の計画時が1日当たり6万4千トン、現在、見直しで、新居浜でいきますと約3万トン、トータルでも減っています。

 

(NHK)

 今日、午後に衆議院が解散になるが、この解散をどのように受け止めているのか伺いたい。

 

(知事)

 正直言ってよく分からなかったのが、私が先週までずっと選挙戦で、自分のことの政策を訴えることに集中していましたので、その後半ぐらいから解散風が吹いてきたような記憶があるんですが、その辺りの流れというのが、正直言ってニュースとか新聞をつまびらかに、誰がこういうことを言っているとかいうことを押さえていたわけじゃないので、多分皆さんよりはちょっと取り残されたという感覚があるんですけれども、今回、解散の主要なきっかけっていうのが、消費税を先送りした重大な経済政策の転換ということでの解散ということでしたけども、ちょっとそこは違和感は感じますね。というのは、消費税の問題というのは、すでに3党合意で、経済情勢によってはどうするかその時点で判断するという、もうこれは争点になる話ではないので、ちょっとそこを大義名分にするというのは、正直な話いまひとつ分からない点があります。

 ただ、アベノミクスという経済政策がなかなかこう、一部の輸出大企業には、あるいは株を持っている人には、恩恵をもたらしていますけれども、一方で、地域、地方と都市の格差の問題、株を持っている人と持たざる人の格差の問題、あるいは輸出はそうやって収益が上がっているけど、国内産業を中心に、例えば、飼料代であるとか、エネルギーコストの増大で非常に厳しい状況にあるという途中段階の状況を踏まえて、このまま進めていいのか、あるいは見直した方がいいのか問うということであるならば、そちらの方が大義になるのではないかと個人的には思っています。それをどう判断するのかというのは、国民の選択になると思います。

 政治的に見ると、非常に戦略的解散かなという、非常にある意味では、普通だったら、野党が解散せよと言って、それで与党がどうするかということになるんですが、今回は与党が解散すると言って、野党がこの時期に解散するのはいかがなものかという、いつもと違った風景なんですね。そういう意味では、非常に与党側の戦略的な、政治的な解散なんだろうなあというふうには思いますね。例えば、支持率はそんなに落ちていない、しかも、税金を上げるのではなくて、税金を上げないということを問いかけるというそういうふうなことも踏まえ、ここでやると、もし勝てば政権の任期が長く続くんではないかということも踏まえて、政治的には非常に戦略的な解散だなという感じがしますね。いい、悪いじゃないですよ。政治論として。

(NHK)

 争点になりうるというアベノミクスの是非については、どのように思っているのか。

 

(知事)

 今、非常に難しい局面に立たされていると思いますね。アベノミクスのカンフル剤的な政策は、空気を変えるということによって、極めて有効な政策として当初スタートしたと思うんですよ。ここから先がよく分からないのが、第3の矢と言われていた成長戦略の打ち出しがまだ見えてきてないということが大問題だと思うんで、これをどういう形で、今回の政策、選挙の時に、いよいよ第3の矢を打ちますと、成長戦略これをやりますというのが出てくると、選挙の選択肢につながってくるのかなとは思いますね。

 ただ、これは与野党共通なんですけれども、前回選挙前に、みんなが覚えていることは、定数削減するんですね、党首同士が。必ずやるんですね。やりますよ。じゃあ解散しましょうというのは、みんなが見てたことですから、それが実施されないまま解散になったというのは、やっぱり多くの人たちも、与党、野党を問わず、違和感は間違いなく感じているでしょうね。

 

(NHK)

 衆議院については、まだ任期を2年残しており、今、予算の大事な時期だが、この時期に解散をするということについて、どのように思っているのか。

 

(知事)

 国会の空気がよく分からないのが、与党の中にも、何で今解散なんだという声が多数、ニュースで聞いたので、やっぱり、ちょっとどうなのかなあと思っている人は多いのかもしれませんね。特に、年末の商戦が始まるときなんで、そこへの影響が出なければいいなあと思います。

 

(愛媛新聞)

 地域の立場として、他にこういう点に注目しているという政策は何かあるか。

 

(知事)

 まだちょっと出てきてないですからね。やっぱり見てからですね。こんなアイデアもあるんだというものも出てくるかもしれないですから、そういうのを期待したいですね。

 ただ、特にですね、注目とあえて言うならば、地方の予算を作成する段階にそろそろ入っていきますので、この10パーセントが先送りされたことによって、これは経済情勢で判断すると最初から書いてあるわけですから、これはもうどちらを判断するかというのは、いろいろな現状を、国全体の経済情勢を見てされるというのは、これは最初からの想定の範囲内なんですけども、ただ、例えば、来年から始まる子ども子育ての新制度であるとか、ああいった制度はですね10パーセントを前提につくられているんですよ、すでに。当然、地方負担も入っているわけですね。こういった点について、法人税減税なんかもそうですね。10パーセントの税収ということを前提に法人税減税の方向性が出てきていますから、そういうふうなところへ、延ばしたことによって発生する、特に地方の減収要因というものについて、与党も野党もどういう手立てを打つつもりなのか、これは非常に注目したいと思っています。

 

(毎日新聞)

 今日、解散し、出馬する方々の顔ぶれもほぼ固まってきつつあるが、どなたか特定の方を応援したりという考えはあるか。

 

(知事)

 いや、今のところは。何せ、いろんな方に応援していただいた知事選でもありましたし、それから、前回のように、個人的に本当に、個人の政治生命に関わるようなときに、共に戦った、共に立ち上がったくれたというようなことで前回は個人的なエールを送ったということでありますから、そういう方、お世話になっていますけど、そういうお付き合いではないですから、特に今の段階ではないですね。皆さん、今の制度の下では、県のために頑張ってくれるであろうということを信じたいと思っています。

 

(テレビ愛媛)

 愛媛から選出される人には国のことももちろん、ふるさと愛媛のためにどういうことをやってくれる人物になってほしいと思っているのか。

 

(知事)

 そうですね。一番の、やっぱりこの国の置かれている状況を考えて、いわば国と地方の役割分担をしっかり明確にして、権限、財源を地方に移管するという地方分権、これを進めてくれる、そうすれば地方でいろんなことができるようになりますから、それには上から目線では駄目だということです。

 

(テレビ愛媛)

 知事の立場からすると、地方分権の進捗度というのはどのぐらいと思っているのか。

 

(知事)

 山登りで言えば、2合目、3合目じゃないですかね。

 

(南海放送)

 知事選、市長選で、野志市長と中村知事を推薦した民主党県連は、1区、3区に候補者を出すことを表明しているが、その候補者に対するスタンスはどのように考えているのか。

 

(知事)

 さっき申し上げたように、全力で皆さんが今回決められる政策を訴えて頑張っていただきたい、頑張ってくださいという、皆さんにエールを送るということです。

 

(南海放送)

 個人的な政治生命に関わるときの応援とかということではないということか。

 

(知事)

 皆さん、今の県政の推進に協力していただいていますので、その辺りは、皆さん頑張ってくださいとしか言いようがないですよね。

 

(南海放送)

 例えば、対する自民党候補との応援の温度差とか、力の入れ具合が違ってくるところはあるか。

 

(知事)

 皆さん頑張ってくださいということです。特に、今回は、自民党さん、民主党さん、みんなの党はなくなってしまいましたけど、社民党さんは支持という形でしたけども応援していただいてますし、そういう方々に対しては等しく感謝しています。それ以外の方は、私はお付き合いはないですから、後は選挙区ごとの顔ぶれによって、両方出られるときは何もできないということです。

 

(愛媛新聞)

 先ほど、消費税増税について地方税収に絡んだ話があったが、増税の1年先送りという判断についての評価はどうか。

 

(知事)

 これはですね、愛媛県の経済情勢だけでそれを見つめることはできないんで、これはもう国の方針を信じるしかないですね。先ほど申し上げたように、経済情勢によって上げるか上げないかは決めるという条項が入っていますから、全国ベースで見ると上げられないという判断を下したとしか思えないですね。確かに地方でもいろんな意見があると思います。でもこれは一地方の経済情勢だけで判断したはずではないですから、国全体が今そういう状況なんだろうなというふうに見ています。

 

(時事通信)

 松山市長選で野志市長が自民党対立候補にほぼダブルスコアで勝ったが、どういう部分が市民の支持を集めたと思うか。

 

(知事)

 そうですね、野志市長さんは、4年前に自分が12年間進めてきた、本当に加戸さんが県でやったのと同じようなことなんですけども、市民の方に向いた目線で市政を展開する、政策立案ができる市役所になる、そういうふうな体制をぜひ誰か継承してくれないかなと思っていたときに、その方向性は間違いなしという気持ちで立ち上がってくれた候補者でしたので、実質バトンは受け取ってくれたと思います。

 さらにその後、それを拡大し、その方向性をしっかりと続けられて、さらに僕以上に、市民の中にどんどん溶け込んでいくタウンミーティングの展開、そういったことを地道に、派手ではないですけど、地道に地道に4年間こなされてきたと思うんですね。そういうところがやっぱり評価されたんじゃないかなと思います。

 

(愛媛新聞)

 特に松山市長選関係を中心に、今回の選挙で、県議会の会派、県議会議員の一部と対決するような構図になってしまったが、今後の県議会の運営について、そういったことが何か影響していくと考えているか。

 

(知事)

 いや、分からないです。どういうお気持ちなのかが。もう個々の方ですから、それは政治家として、その判断されるんだろうというふうに思いますね。

 ただ、僕らは県政の舞台にいますから、県政の仕事をこういうふうにやっていきたいというふうなことで、多くの方々がそれを見てくれたと思うんですが、そうではない物差しで行動を起こされたとするならば、それは残念ですね。県議会議員というのは県政だと思いましたから、何で他の要件で違った方向へ行かれるのかなというのは、ちょっと僕は残念でしたね。だからどうだという気持ちはないですけどね。それはもうご本人が決められることだと思います。政治家として。

 

(南海放送)

 野志市長は、選挙戦のときに、県との連携を盛んに訴えていたが、それを踏まえて野志市長に、今後4年間望むことが何かあるか。

 

(知事)

 そうですね、僕もずっと選挙中、別に松山市だけではなくて、チーム愛媛という、今までにない市町との体制づくりというのが、1期目の重要なテーマ、公約でもありましたし、テーマだったので、もう限られた財源で、上下関係なんかで、おかしなぎくしゃくした関係では物事は進まないですから、本当にお互いを認識し合う中でチームワークをつくる時代だと思っていますので、さらに、さっきも言ったように、深化させていくということをあえて申し上げました。松山市も20の市町と同じように、しっかりと連携をするということによって、できることがたくさん見つかっていくんじゃないかなというふうに思っています。

 だから、もちろん、全てが意見が一致するわけではないですから、それはもう当たり前のことで、そのときも信頼関係が後ろにあれば、この意見こうなんだ、こっちはこうなんだというのを議論できるじゃないですか、そういう建設的な議論というのは大いに結構だと思いますし、そういう中での関係というのは、理想的な姿なんじゃないかなと自分は思っています。

 

(愛媛新聞)

 企業誘致等に関してだが、この1カ月で、源吉兆庵の宇和島工場、また、企業誘致ではないが、帝人の松山事業所の機能強化、研究拠点の中核化という、愛媛にとって長期的に見て、将来につながるようなことだと思うが、その辺りについての所感は。

 

(知事)

 そうですね、これは、まず早い段階で、情報、そういう動きがあるということをキャッチできるかが決め手になると思います。それで、この情報をキャッチしてきたのは県庁の職員です。こういう動きがあると。その段階で報告がありますから、ともかくそれは「良し」だということで、足しげく通ってくれというふうなことから始まっていきます。

 それで、このときに強さを発揮するのが県市連携なんですね。通常だと県だけで交渉を進めたりするのですが、愛媛の場合は、例えば、今回でしたら、宇和島市と松野町と鬼北町、皆でやろうと。帝人さんの問題だったら、松山市と一緒にやろうよという態勢がすぐ組めるんですね。それで、両方の担当者が一緒になって、また足しげく通い始めます。それで、彼らの皮膚感覚でそろそろ、口説きに、こういうタイミングでトップが行くべきときが煮詰まってきてるという話が徐々に上がってきますから、そのときに行きます。

 そこで、お約束できることを、こんなことが考えられるとか、条件も提示して、あちらサイドに決断を促していくというステップを踏んでいきましたので、両方とも同時並行で進んでましたけども、やっぱり何よりも評価すべきは、最初の動きをキャッチしてきた現場の県職員、これが本当に表彰状ものだと思っています。

 

(愛媛新聞)

 今回は、そういういい話だったが、一方でやはり地方の方に企業が来るよりも出ていく方が多いという厳しい面もあると思うが、愛媛県の経済の活力維持につながると思われる企業誘致について、今後、どのように取り組んでいくのか伺いたい。

 

(知事)

 そうですね、やはり企業誘致の可能性のきっかけをつかみやすいところというのは、東京、大阪の大都市圏からつながりをつけていくということなんで、現在、愛媛県では、愛媛県に本社のある企業のブランチ、支店の方々との交流、これは東京、大阪両方です。

 それから、両方の地域で、そういった方々の力も借りて、あるいは地元の金融機関の力も借りて、企業立地セミナーみたいなことを繰り返していますから、ここは、さらに一層継続強化していきたいと思っています。そこで、また情報を現場の職員がキャッチしてきますから、こんな動きがあるという段階で報告が入りますので、その段階で、突っ込むか、これはやめとこうかという判断はしていきますけれども、いい案件については積極的に打って出ていきたいと思っています。

 ただ、ターゲットも、例えば南予だったら食品加工というのは可能性があるでしょうし、東予だったらものづくり等の可能性もあるし、それからもう一つは、これはちょっと市がどうされるかという問題もあるんですけれども、意外とニーズがあるのが、東予の方で、高速インターも近いですから、あるんですけれども、残念ながら提供できる土地が少ないという事情を抱えているところもありますので、こういったニーズにどう応えていくのかというのは、これはもう、それぞれの市が考えていただくことになりますので、そういうニーズを捉えた動きを期待していきたいと思っています。

 

(南海放送)

 先日、サッカーの日本代表の元監督の岡田武史さんが来県し、J1を目指すということを言われたほか、県の支援を求めてましたが。

 

(知事)

 いや、直接はそういう話ではないんですけど。ただ岡田さんという方、全日本を率いた方が、本当にオーナーになってチーム作りを一からやっていくというのは、非常によく愛媛を選んでいただいたなという個人的な思いとこれからどんなことをされていくのかという期待感というのは当然膨らんでいきますね。

 一方で、愛媛FCへの大きな刺激になって、双方がそれによって成長していければというところに期待をしていきたいと思っています。それで、そういう過程の中で、まあ何ができるかというふうなことは当然これから出てくるかもしれませんけど、今の段階で具体的にどうだということではありません。

(南海放送)

 岡田さんの言葉でいうと、10年後にはもうJ1で優勝争いをしているということだが、その計画を前提にすれば、知事の次の任期の4年間でかなりのところまで進んでいるのではないかという感じだがどう思うか。

 

(知事)

 体制ですよね。おそらくJリーグも、僕は詳しいことは分からないですけど、外資のスポンサーも容認するような方向性が出ましたよね。そういうところからの応援なんかも、多分、岡田さんぐらいの方だと視野に入れてくるのかなという気はしますね。それと地元と両方で。どちらかというと愛媛FCは地元でというところでしたけど、ちょっと違った運営方法が展開されていくのかなと、まだ中身は分かりませんよ。そんな予感がしますね。

 

(南海放送)

 そのときの状況に応じて、支援とかを考えるということか。

 

(知事)

 そうですね。僕が一人で決められる話でないので。やはり、空気、特に今度は今治というチームですから、今治エリアというのが、どれだけの何というか、期待感とか盛り上がりを持っているのかというのは非常に大きなところではないかと思いますね。


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