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平成24年度9月知事定例記者会見(9月11日)の要旨

ページID:0011167 更新日:2013年2月6日 印刷ページ表示

日時 平成24年9月11日 11時

場所 知事会議室

 

(知事)
私の方から一つ、ご案内のとおり、公約にもあった事業なんですが、愛媛の技術を県外へ売り込んでいくということを目的に、愛媛ものづくり企業『すご技』データベースを活用した取り組みを進めてまいりましたけれども、その成果等について、この時点でのご報告をさせていただきたいと思います。
昨年9月末に、この『すご技』データベースを整備して、おおよそ1年を迎えています。先日、報道もしていただきましたけれども、昨年11月に初めて行った住友商事へのセールスがきっかけとなりまして、本当に小さな、従業員さんが10名という「妻鳥通信工業」さんの独特の技術というものが、大手の総合気象情報企業「ハレックス」、住友さんの仲介でマッチングが成功しまして、新商品が販売されることになりました。「災害時の所在確認機能付き防災システム」、地図上での位置確認の独特の妻鳥さんの技術がそこに活用されることになったわけであります。これは、大手商社の本社で発表会が行われましたが、製品開発に至ったのは、これが初めてのケースであり、今後、大いに期待しているところであります。
本日は、その関連で、『すご技』データベースを活用したこれまでの成果並びに今後の予定などについて、ご報告をさせていただきます。先ほどは、新商品ということで初めてということですが、実はもう既に活用という点で、ビジネスマッチングは成果が挙がり始めております。
まず、データベースのホームページへの総アクセス数ですが、今年8月末までの11カ月で約19万アクセスになりました。19万アクセスから類推しますと、県内企業の知名度向上にある程度貢献できているのではなかろうかと思います。また、一部の企業からは、ホームページを見た企業から引き合いがあって成約になったとの具体的な報告もございました。ただ、そういうことがあっても報告がない場合もありますので、あくまでも、今、こちらでつかんでいる件数等の取りまとめということで、ご理解いただきたいと思います。
次に、大手商社やメーカーに対するトップセールスや商談会等の実施回数ですが、住友商事や三菱商事など大手商社へのトップセールス、NECやマツダ、太陽誘電など大手メーカーとの展示商談会、先月23日に開催した「本県にゆかりのある首都圏大手IT企業との個別商談会」など21回を数えています。延べ 131社に商談機会を提供しているところでございます。
ただ、成約しているものは、民・民の取引に関わることなので、社名等の詳細な説明は控えさせていただきますが、成約件数は37件、成約金額は約 2,700万円、商談継続中案件は57件となっています。商談継続中の案件の中には、大手メーカーが現在開発中の新製品のための試作部品を既に提供していまして、マッチングができましたら、新製品発売時に量産発注が期待される有望な大型案件となります。こうしたようなことで、1年目としては、まずまずの手応えを感じております。
今後の予定としては、今週末、今日から台湾の方へ出張させていただきますが、その中の一環として、14日に愛媛経済同友会が台湾の台南市で開催するビジネスマッチング商談会に私も参加しまして、ある意味では海外ではよくあるんですけど、国内では見られない、地域の行政と経済界がタイアップして、いわば経済ミッションというものを通じた商談会を台湾で行ってきます。台湾の地元経済団体や企業へのトップセールスを行って、また、それだけではなくて、間接的な効果も期待していまして、特に対中国ビジネスに、台湾の企業は非常に多くのノウハウを持っていますので、そういったところでの連携という可能性もあるのではないかと思いますので、こうしたことを側面から支援をしていきたいと思っています。
県内ものづくり企業の今後の成長のためには、潜在化した国内需要の掘り起こしと海外需要の取り込みが不可欠でありますので、ただ、農林水産物や食品と違って、成約には性質上、時間がかかるものが多いと思いますが、引き続き「オール愛媛」で売り込んでいきたいと思います。
その他、来月25日、26日に、伊予銀行と連携して、大手の企業ですが、大和ハウス工業との個別商談会を、来年1月頃には、業種を越えた県内の横の連携を図るため、『すご技』企業133社を対象に交流会を1回開催したいと考えています。それからもう一つは、来年2月になりますが、今の段階では具体的な社名の公表は控えさせていただきますが、自動車メーカーとの展示商談会を実施する方向で現在協議を進めているところであります。
今後とも、優れた技術力を持つものの、営業力が脆弱な県内ものづくり企業の販路開拓支援に、全力で取り組んでいきたいと考えておりますので、報道機関各位には、情報発信などの面で、なお一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。なお、先ほどの成約件数ですが、スタート時点での成約ですから、継続になってきたら自動的に、当然のことながら、売り上げはどんどん増えていくことになります。参考までに、以上です。

 

(愛媛新聞)
データベース掲載が始まったときの企業は何社で、今、どれくらいになっているか。

 

(知事)
113社148技術がスタートの時点で、現在は133社169技術となります。

 

(愛媛新聞)
今後も増えていくのか。

 

(知事)
確かな紹介できる技術を持っているということが前提となりますので、当然、審査というものを経た上で、ぜひ、愛媛県のそういったセールスを活用したいという気持ちがあって、審査をパスする技術があれば、当然増えていくということになります。

 

(愛媛新聞)
先ほど、今日からの台湾出張に触れたが、ビジネスマッチングなど、こういったところにがんばっていきたいということがあれば教えてほしい。

 

(知事)
これは実は、経済界の皆さんに、先ほど申し上げたように、海外にそこの首長が同行して行政と一緒になって経済ミッション団というのは、外国ではよくあることなんだけれども、愛媛県でもやれませんかねというような話はよくしていたんですよ。それを今回、同友会が受け止めていただいて、台湾は、ご案内のとおり、いろいろなネットワークがありますので、日本の外務省にあたる台湾の亜東関係協会の皆さんにも動いてもらって、台南の方も紹介していただいたといういきさつがあるんですけれども、まずは、こういうやり方が効果的なのかどうかということを、初めてのケースなので、やってみるということが今回の目的です。それが有効であるということであるならば、経済界主導になりますけれども、例えば、どこどこの国をターゲットにしようとか、そういうふうなことが起こってきた場合は、行政は行政でできることがありますから、あちらの行政府との連携とかですね、そういうものを追い求めながら、同じような形の展開というのが可能性として出てくるかもしれないと思っています。
特に今回、台南はですね、そういった亜東関係協会も動いてくれていますし、その関係で行政も向こうも協力してくれますから、台南市の市長さんも出てきてもらえるということです。

 

(愛媛新聞)
先ほど、今回の経済ミッションについて、初めてのケースと発言したが、これは中村知事になってから初めてということか。それとも、県として初めてということか。

 

(知事)
いや、聞いたことないですね。

 

(上甲副知事)
このような形ではないですね。商談会みたいな形ではありましたけれども。『すご技』データベースの企業を引き連れていって、向こうでそういうマッチングをするとかというような感じではないですね。商談会というのはあります。食品とかですね、珍味だとか、酒だとかというのは、商談会みたいなものではやってきましたけど、製造業のものづくり技術とか、そういうもので本格的に商談する、マッチングするというのはないですね。

 

(知事)
実は、きっかけはですね、去年、台湾に行ったときに、昔から知っている亜東関係協会の方々と会食していたんですよ。それで、愛媛県にはこんな工業力があると、今までは松山市長の時代だったので、松山市長から県に行ってみたら、こんな企業群がたくさんあるんだというような話を会食の最中にしていたら、「だったらマッチングしよう。したらどうかな」と、実はその方からお話をいただいたんですね。そのときに、業種を聞いたら、台北よりも南の方がいいかもしれないので、そちらの方に、そういう企業が集結しているので、マッチングという観点で言えば、台南、南の方かなと。そちらの方も、自分の方で声を掛けられるからという話をして帰国したんです。それで経済界に、「こんなことできないですかね」ということで受け止めていただいたという経緯なので、ある意味では、きっかけをつくっていただいたのは、亜東関係協会の方かもしれないですね。

 

(愛媛新聞)
年内にもう一回台湾を訪問することになっているが、これはビジネスではなかったか。

 

(知事)
これは逆に、ジャイアント社からのありがたいお声掛けなんですけれども、11月に台湾全土を巻き込んだ、台湾の大サイクリング大会が実施されるんです。これは、ジャイアント社だけではなくて、この前来た自行車新文化基金會などが主催する大イベントなんですね。そのときに、愛媛県のかんきつを宣伝したらどうかという、そういう申し入れを劉会長からいただいたんですよ。要は、台湾中のマスメディアも注目するイベントになりますので、そこで、例えば、しまなみ海道がらみで愛媛のみかんを提供できれば、一気に台湾における愛媛かんきつの知名度を勝ち得るんじゃないかなと感じたので、それは大変温かいお誘いだったので、担当者でどうかなとは思ったんですが、これだけのイベントであるならば、自分が行った方がいいのかなと思っています。

 

(愛媛新聞)
かんきつ類だけ持っていくのか。

 

(知事)
そうですね。また、向こうがうまくコーディネートしてくれると思います。

 

(愛媛朝日テレビ)
今回、ビジネスマッチングでの台湾訪問ということだが、松山空港(台湾)との路線等の話はどうか。

 

(知事)
今回もやります。こういう話というのは一足跳びにいかないので、行くたびにしつこく粘り強く、積み重ねていくことが大事だと思っています。
今回は、広島県知事、それから尾道市長や今治市長も前半は一緒なんですね。これは、サイクリングの関係の連携強化を目的に、ジャイアント社が、この前、こちらに来て一緒にサイクリングしたように、あちらも今回構えてくれていますので、一日、二日は、ちょっと一緒にサイクリングをするということになろうかと思っています。そのときに、急ピッチでサイクリングロードの整備を進めた台湾の現状というのが、実際どうなっているのかというのを、例えば、看板標記の問題とか、訪れた方々への配慮であるとか、そういったものを実際に体感してみたいなと。僕もちょっと分からないところがあるので、それは、今後を考えたときに生きてくるかなと思っておりますので、その辺りも向こうに目的を投げ掛けています。それから、今の松山空港(台湾)の問題と、それから後半、もう一つは市場に行きますので、かんきつ、水産の売り込みと、それから、台南市における経済同友会主催の商談会と、四つの目的で今回行って来ます。

 

(愛媛新聞)
昨日、民主党の党首選が告示になり、4人立候補している。親交のある方もいると思うが、どの人に期待するというのはあるか。

 

(知事)
もうそれは民主党の中の話ですから、期待というか、今、本当に厳しい目で見られていると思いますので、これを機会に政策論争を通じた政策の整理をするという機会にすべきではないかなと思いますね。マニフェストの問題もあり、党内の意見がまとまっていない問題もあり、いろいろな問題を抱えていると思いますから、この党首選挙で論争を通じて整理できるのかどうか、ここがポイントになってくるのではないかと思います。

 

(愛媛新聞)
消費税やTPPなどが争点になっているが、あまり地方分権の話が聞こえてこないが。

 

(知事)
全然聞こえてきません。

 

(愛媛新聞)
特定広域連合の法案について、準備はしていたものの、結局出さずじまいになったが。

 

(知事)
そういう意味では、やらないといけないのは分かっているのに、やはり、国の権限の縮小とか、あるいは自らの痛みを伴う議員削減であるとか、世襲制限は全く触れないという、これが今の民主党、自民党両方の共通項ではないかなと思いますね。

 

(時事通信)
先月、ニホンカワウソが絶滅種に指定された。ニホンカワウソは愛媛県の県獣になっているが、今後どうするのか。

 

(知事)
まだ、関係者の中では諦めていないという方々もいますし、そういう専門家の方々の意見やレッドデータブックの編集を通じて、いろいろな方々の意見を聞きながら最終的には決めていくということになると思うんですが、今の段階で、すぐ変更するとか、そういうのは全然考えていないです。

 

(時事通信)
もしも、全くいないということが確認されたらどうするのか。

 

(知事)
僕は、かわいいし、好きなので、幻となったとしても、実際に剥製(はくせい)もあるわけですし、いいのではないかと個人的には思いますよ。でも中には、現存しているものでないと駄目だという意見の方もいらっしゃると思うので、これは議論して決めていったらいいかなと、僕が一人単独で決めることではないと思います。

 

(愛媛新聞)
大阪維新の会が政党化するということで、県内からも参加している国会議員もいるが、政党化や国政進出について感想があれば教えてほしい。

 

(知事)
やはり、今までの話のとおり、そもそも、例えば僕自身も数年前の国会議員選挙の前に首長連合をなぜ立ち上げたのか、それから、知事会や政令指定都市の市長会ががなぜ立ち上がったのか、やはり、分権をマニフェストにしっかりと書き込んでもらいたいということだったんですね。それはある意味では目的は達することができた思ったんですが、3年経っても先ほどと同じような状況ですから、緒に就いたような段階でしかないと思います。だから、こんなスピード感で大丈夫なのかなという思いも個人的にはあります。
そういう中で、一連の国会運営を見ていると、政局が常に優先されるような運営が続いていますから、あらゆる政策課題に対するスピード感や実現性が、民主党にも問題があるし、審議の足を引っ張ってしまう自民党にも問題がある。このような状況の中で、それしか選択肢がないのかという、日本の政治の現状というものをまさに映しているような環境だと思います。やはり、また次の選択肢として、方向性を明示した上で登場するというのは別に悪いことでないと思います。一石を投じることになるだろうし、最終的に国民の皆さんが選ぶということになるので、それは大いにチャレンジャーとしていいのではないかと思いますけど。

 

(愛媛新聞)
知事就任後、初めての国政選挙になるが、衆参含めて県内選挙区に限らず、知事として国政選挙に臨む基本的なスタンスはどうか。

 

(知事)
立ち位置はニュートラルです。ニュートラルで、ただ僕も地方を預かっているという立場から、国にやっていただかなければいけないこと、特に分権の問題、それから自分は市町村合併で多くの首長さんや議員さんに生き残るために辞めていただいたという責任を負っていますので、約束した定数削減、世襲制限は忘れさせないというような声をやるまで上げ続けていかなければいけないと。それに応えられないのであれば、それはもう気持ちとして応援できないですよね。それをやるんだという固い意志を持った人は応援しなければならないという、それは当然の帰結ではないかなと思います。

 

(愛媛新聞)
特定の政党だからということではなくて、個別に応援していくと。

 

(知事)
そうですね。僕も今までも、市長時代も、政党で分けていたわけではなくて、やはり数の限界というのがあるので、できるできないはあるんだけど、それに真剣に向かっているという人たちは党派を超えていらっしゃいますから、そういう人たちの応援は、民主党であれ、自民党であれ、行っていました。

 

(愛媛新聞)
先般、松山でのシンポジウムで、橋下市長が議員定数の半減について発言していたので、何となく維新を応援するのかなと聞こえるが。

 

(知事)
非常にいい提案をされたと思うんですが、もうパターンは分かりきっているんですよ。既存の方たちは、自分たちが削減をすると言ったのにしなかったわけですよ。約束したことを忘れてほしくないし、やらなかったことも忘れてほしくないですね。その中でですね、多分言うのは、「そんなに減らすのは現実的ではない」とか、あるいは「民意が反映されない」とか、やらなかったことを忘れて、揚げ足取りの発言を強めていますよね。でもそうではないんですよね。あれは、地方分権をやって、国は国の仕事を明確化し、地方の役割を明確化し、その結果として、国の仕事の分野が縮小するのは当然の帰結でありますから、そこに至った場合に、あの人数でもやれるでしょうという提案ですから、その前提を無視して、ある意味では、自分たちの身が痛むようなことに対しては避けようという思いが、そういう発言につながっているので、むなしさを感じますね。
地方消費税の問題もそうなんですよ。地方消費税になったら、大都会だけが税収が上がって、地方は衰退するんだということを盛んに言っているけど、これはもう選挙戦術としての発言であって、当然のことながら、地方交付税というものがあって配分機能があったんですよね。地方消費税になるということは、所得税等々は国にいくと、入れ替えですから、その地方消費税の中で、新しく交付税に代わる配分機能をつくれば全く問題ないわけですね。そこを分かっているのに、そういうふうなことを言うのはどうなのかなと個人的には思いますけどね。

 

(愛媛新聞)
今年の機構改革の目玉である営業戦略監について、この半年の活動をどう評価しているか。また、営業戦略監の守備範囲は農から商工業までかなり広いが、こういうところを重点的に攻めてくれという課題などを提案したりしているか。

 

(知事)
全部が全部、戦略監の行動を把握しているわけではありません。ただ、ほとんど県庁で見かけないので走り回っているんだろうなと。今日も全体会議は出張でいませんでしたから。それは全く心配していない。むしろ頼もしく思っています。時折、その仕掛けが功を奏して、商談会、先週だったら、東京、これは東京事務所もがんばって、こちらの担当部局も連携しながらやっていますけれども、その活況ぶりとかを見ると、非常に熱心に飛び込みセールスを行っているなと実感できますので、その辺りは愛媛県がビジネスをするわけではないので、利益がどうのというわけではないんですけど、うちで言うならば、そういった仕掛けの中身とか、あるいは回数であるとか、あるいは飛び込み件数であるとか、こういったところですから、その点については、がんばっているんじゃないかなと思っています。もちろん、今おっしゃったように、すごく難しいと思うんですよね。一次産業、二次産業、三次産業、商品知識も必要ですし、ターゲット、商品によっては全く違ったアプローチも必要になってくるし、しかもこれが国内だけではなくて海外も入ってきますから、その点では、来年はもう少し組織の充実というのが必要かなと思っています。

 

(愛媛新聞)
営業戦略監の下に職員が二人という組織であるが、今後、拡充すると。

 

(知事)
そうですね、それも一つ、もちろん今の厳しい状況ですから、スクラップアンドビルドの中で考えていく必要があると思っています。

 

(愛媛新聞)
今、まだ半年なので、手探りで動いていると思うが、知事から、例えば、海外についての販路開拓については、こういうテーマを持って徹底的にやってくれというような形で。

 

(知事)
海外だったら、国の選定というのは議論をして、こういうところだと、なぜならば、こういう理屈があるからだとか、あるいは、僕も貿易をやっていましたから、ここのこの貿易については、過去の経験しかないですけど、こういう問題点とかがあったので、今はどうなっているか分からないけれど、注意点として気を付けた方がいいから調べた方がいいよとか、そういうアドバイスはしています。

 

(愛媛新聞)
具体的にテーマを選定するという形では、例えば、水産物の中国輸出の強化をしてくれとか。

 

(知事)
それはありますよね。例えば、上海便の増便というのは、もろにこの水産物を使った空輸の輸出ルートの拡大につながるので、当然、ビジネス利用、それから向こうからのインバウンド、いろいろな展開があるんですけど、その中の一つに水産物の上海への直接空輸というのがありますので、当然かんきつは、中国は今、大陸の方は受け入れていませんので水産物なんですよ。だから、ここは水産物だということは言っています。

 

(愛媛新聞)
国の節電期間が終わり、原発ゼロのまま四国も夏を乗り切ったような形となり、原発がなくてもいいという声も上がってくるのではないかと思うが、原発ゼロの夏を終えての感想はどうか。

 

(知事)
やはり、県民の皆さん、全体で見れば国民の皆さんの節電努力というものが、乗り切ることができた最大の力であったと思います。ただ一方で、運もあったかなと。例えば、火力発電所のトラブルがなかったということ、それから、天候に左右されやすいエネルギーもありますから、そういう意味では、太陽光にしても晴れの日が多かったわけですし、そういった天候にも恵まれたかなと、いろいろないいプラスの要因が積み重なって、最大は、県民、国民の皆さんの取り組み姿勢というのが最大のパワーですけれども、そのほかの条件も全部いい方向に重なって、こうした状態で乗り切れたのではなかろうかと思っています。ただ僕がもう一つ心配しているのは、一つは今回はこういった事態に備えて各社が積み立てている基金がありますから、その基金を使って値上げを抑えています。ですから、実際にコストアップ要因が電気料金にまだ反映されていません。基金で抑えていますから。その基金は枯渇寸前にきていると思いますし、それからご案内のとおり、9月の中間決算の数値を見ると、電力各社の赤字幅がすさまじい勢いで拡大しております。ということは、いよいよ来年以降から本格的な値上げということを想定しなければいけなくなってくる。その時点でどうなのか。おそらく単純計算すると、2倍近くに最終的にはなるんじゃないかなと思うんですけれども、それに対しても、全員がOKと受け入れられるのか。一番心配なのは産業ですよね。産業はそこまでいったら、今ですら厳しい状況で、節電も強いられ、かつ電力料金の大幅値上げということになると、競争できないという判断を下していく企業が拡大する恐れがあるんじゃないかと。だからこういったものを、やはりエネルギー政策というのはトータルで考えるべきなんじゃないのかなと思います。

 

(NHK)
政府の新エネルギー政策について、2030年に原発稼働ゼロを含めて調整していくと思う。青森県では、使用済み核燃料について、原発のあるところに戻すというような提案をしているが、そういった面を含めて新エネルギー政策をどのように考えるか。

 

(知事)
僕の持論は、長い目で見て脱原発を目指すということに尽きると思っています。ともかく一番の問題は、本気で目指すのであれば、今言った国民生活、産業のあり方、これらを含めて、代わり得るエネルギー源は何なのか、そのエネルギー源の絶対条件は、安定供給とコストと出力だと思っているんですね。それを見つけない限り、本当の意味での脱原発なんかは踏み出せるはずがない。もう一つは、廃炉技術、何度も申し上げてきましたけれども、誰もそれに言及しないんですね。やったことないんですよ。どうやったらいいのか誰も知らないし、技術も確立されていない。廃炉技術というのがきちんと確立されない限り、廃炉なんて一歩も踏み出せるはずがないじゃないですか。それが言及されていない。それから今おっしゃった最終処分をどうするのか、道筋が付いていない。この三つの要素がそろって初めて脱原発というものに対して、追い求めることができるようになると思います。それを議論することが最も大事なことであって、今、競ったように、2020年だ、2030年だというのは、何か意味があるのかなと、個人的にはですよ。むしろ私たちだったら代替エネルギーをここに求めます、廃炉技術にはいくら使って、どういう研究機関に研究させますと、最終処分場のプランはこうです、ここが議論の俎上(そじょう)に上ってこない限り、本当の意味での脱原発というのはできないと思います。

 

(共同通信)
日本維新の会について、非常に多くの国会議員が興味を持っていると思う。知事が常々発言している国会議員の保身の部分が見え隠れするが、本当に共感しているのかという部分や政策実行力など、どこまで信用できるかということについてはどう思うか。

 

(知事)
分かりません。僕が面接しているわけでもないから。でも今回は相当、あの維新八策と言うんですか、国会議員の定数削減にしても、それをみんなに公表して、みんな受け止めて、逆に逃げれませんよね。ということは、覚悟しているんじゃないかと思うんですよ。
マニフェストというのは、非常にあいまいですよね。どっちにも取れるようになっていますし、比較的耳ざわりのいいことばかり書いてありますから、骨太の政策というのは見えにくいんですよ。だから、個々の議員がそれを守ったか、守らないかというのは検証がすごく難しいと思います。僕はマニフェストというのは作っていないんです。公約は作っていますけれども、俗に言う工程表がきめ細かく示されたマニフェストというのは一回も作ったことがないです。僕はどちらかと言うと、ああいうこまごまとしたマニフェストというのはどうなのかなと思ってきたので、やはりこれまでやってきてですね、示せるところは数字で示せるんですけれども、全てが工程表がなければいけないとか、そういうものではないと思うんですね。方向性というもの、「私はこの分野についてはこの方向でやります」というのが正しいやり方かなと。マニフェストの欠点は、きめ細かく数字や工程表が示されていますので、役人の皆さんは頭を使わなくなります。首長がここまできめ細かい公約をしているんだから、これに従ってそれをやればいいという、そういう組織体になっていく危険性をはらんでいるということを感じます。それからもう一つは、社会の変化に臨機応変に対応できなくなるという体質を持つ危険性があるのではないかなと感じます。だから自分は、ああいうことはやりませんということでずっとやってきました。それが正しいか正しくないかは、一人一人、それぞれの方々が判断するんですけど、市長を実際11年やってみて、逆に良かったんじゃないかなと、現場でやってみてですよ、理論じゃなくて、そういうふうには感じました。

 

(愛媛新聞)
県議会の維新の会が昨日4人になったが、自民党を離党した議員が、知事の塾に行って離党を決めたと発言していることについて感想があれば教えてほしい。

 

(知事)
これは本当に、議員さんそれぞれが、党であるとか会派というのは考えることであって、それぞれの意志というのを尊重するということに尽きると思います。僕が別にどうのこうのという話ではないですから。ただ、そういう意味では、地方政治家としての立ち位置というものを真剣に考えた結果、導き出されたのかなという感じはしましたけどね。今、特に地方議員の大きなところは、地方のことより国政選挙にいってしまって、だからそれがどうなんだということを言い続けてきたんですけど、どう捉えられるか、皆さん、ここは分かりませんけれども、決して地方議員というのは、国政選挙の兵隊になるためになったのではないと僕は信じています。

 

(NHK)
日本維新の会が国政を目指しているが、愛媛でも選挙区に候補者を立てることになった場合、橋下市長は中村知事への選挙応援を期待すると思うがどうか。

 

(知事)
これは先ほど言ったように、党派ではなくて、本当に個人個人が信念があるのかどうか、しっかりとした納得のいく政策の背景があるのかどうか、ぶれないかどうか、そういったところを見極めて、党ではなくて、全く考え方の違う政党は無理ですけれども、許容できるところでは、あとはもう政治は人なりではないかなと思っています。

 

(NHK)
協力の要請があった場合、一人一人の候補者を見て判断するということか。

 

(知事)
そうですね。どこからも同じだと思いますよ。協力の要請があっても、それは政治は人なりだと僕は思っていますので。


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