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平成19年仕事納め式知事あいさつ

ページID:0010858 更新日:2018年1月12日 印刷ページ表示

平成19年12月28日(金曜日) 13時

県庁第二別館6階 大会議室

 

仕事納めに当たりまして、あいさつを申し上げます。
今年は、ある意味で激動の年であったと思います。「丁亥(ひのとい)」という今年の十干十二支は、物の本によりますと、「何が起こるかわからない、起これば爆発的な事象が起きる」ということであり、7月の参議院選挙がその一例だったのかなという感じもいたします。
御承知のように、今年一年を表す漢字として選ばれた第一位が、「ニセ」を意味する「偽」、二番目が、食品の「食」、三番目が「嘘」ということで、食品偽装が今年一年を象徴してもおりました。
そういった、余り明るくない話題の中にありまして、スポーツ関係につきましてはうれしいことがたくさんありました。本県出身の土佐礼子選手が、陸上世界選手権大会でねばり強い走りで大逆転の末、日本人でただ一人メダルを獲得され、また棟田康幸選手が柔道世界選手権大会で男子唯一の金メダルに輝きました。そして年末になって、愛媛FCがアジア・チャンピオンクラブチームの浦和レッズを、2-0で撃破したという快挙もございました。こういった出来事は、私たち県民に大きな感動と夢と喜びを与えていただいたものと、選手の皆さんや、その選手を支えられた方々に感謝をいたしております。
今年一年の県政を少し振り返ってみたいと思います。
まず、総務部ですが、今年は、来年4月の地方局再編に向けた計画を軌道に乗せるために御努力いただきました。もちろん、各地方局の協力の上に成り立つわけですけれども、来年度からは愛媛県の新行政体制への更なる取り組みがスタートすることになります。また、行政の効率化、スリム化の観点から、県営施設の統廃合等の案を取りまとめていただきました。それぞれ、厳しいと受け止められる面が多いわけで、御苦労があったことと思います。
更に基本的な事柄として、財政構造改革を着実に進めていただきました。そういった点で総務部は、他の部局の怨嗟の的、あるいは非難の的になったかもしれませんけれども、よく堪えて頑張っていただきました。
なお、私が、是非全国の方々に知っていただきたいと思っておりました『愛媛の歌』。この歌を少年少女合唱団等の御協力の下に新たにCD録音し、全国発信ができる素地を作っていただいたことに感謝いたします。
次に、企画情報部では、何よりもまず、松山―上海便の就航三周年があげられます。なにしろ、そろばん勘定で決まる業界で、搭乗率が落ちるとすぐ「廃止をする、休止をする」とほのめかされ、慌てふためくことが多ございました。今年は何とか乗り切りましたけれども、利用者の少ない来年の1月、2月。可能ならば、休暇を取って松山―上海便を御利用いただければありがたいと思います。
それから、企画情報部では、移住交流促進協議会の設立をしていただきました。どの程度の成果が上がるかはわかりませんけれども、今の過疎化の流れにあって、これを起爆剤としてふるさと愛媛への回帰現象を興すことが出来ればと願っております。
年末には、「三浦保」愛基金を創設することが出来ました。三浦工業の創始者である故三浦保氏の奥様、三浦昭子様から、三浦工業株100万株、時価にして25億円相当を御寄付いただいて、本当に干天の慈雨のような思いでありました。事務処理をしていただいた皆さん方にもお礼を申し上げます。
県民環境部ですが、四国はひとつということで、危機事象発生時の4県広域応援協定が締結でき、危機事象に対応できる素地が整ったものと感謝しております。また、大変うれしかったのは、3年目に入りましたボランティア・キャンペーン。サマーボランティア・キャンペーンだけで3万1千人という、目標を上回る多くの県民に御参加いただきました。ウィンター・キャンペーンもございますけれども、絶え間なく呼びかけることによって、来年度は、更にこの数字が伸びることを期待いたしております。多くの県民が共に助け合い、支え合う気持ちを実践に移していただく、すばらしいチャンスの提供にもなりますので、今後とも御努力願います。
あと、今年の大きな事業としては、国民保護法に基づく、国民保護実動訓練の実施がありました。いよてつ高島屋前、道後温泉といった、人の集まる場所での実践訓練でありましただけに、一朝ことある時への対応が準備出来たことを喜んでもおります。
それから保健福祉部は、今、日本中すべてそうですけれども、年金、医療、介護、福祉といった社会保障が、大きな財政圧迫の原因であると同時に、国民のために支出しなければならない大切な分野でもあります。こうした中、今年、県では食育推進計画、障害福祉計画を策定しました。これらが実際上、計画通りに目的を達成するかどうかは、今後の継続した努力にかかっているだろうと思います。頑張っていただくことを期待しています。
保健福祉部の目玉ニュースとしては、4月の子ども療育センター発足であったかと思います。障害者に対する福祉施策のキーステーションとして、これから大きな役割を果たすものと期待しておりますので、力を入れていただければと思っております。
経済労働部は他の部と違って、シーリングは無視して、企業誘致に必要なものはすべて取り組めと言ってきました。今、愛媛県が最重点で取り組む必要があるのは、働く場所の確保、産業の振興でありまして、それなくしては愛媛の発展はない。そんな意味で、今年は愛媛若者サポートプランの策定もしていただきました。ジョブカフェ愛workを中心として、これから若年者のための就職支援に大きな役割を果たすものと思っています。年末に公表された今年の県内新規学卒者の就職内定率がすべて上がっていることを喜んでおりますし、皆さんが御努力いただいた成果だと感謝申し上げます。
また、ファミリーマートとの包括協定が締結されました。数多いコンビニ・チェーンの中で一つだけとというのはどうかという批判もなかったわけじゃありませんけれども、どのチェーンであろうとも、県産品を活用して、それを大きく喧伝していただくということに意味がありますので、ファミリーマートに続いて、あらゆるコンビニショップが同じような取り組みをしていただくとうれしいなと思っており、その突破口になったものと考えてもおります。
大きな仕事としては、地域密着型ビジネス創出ファンドが創設されました。今、県が取り組んでいる南予地域活性化を含め、この地域密着型ビジネス創出は大きな大きな課題でありますだけに、今後の精進をお願い申し上げたいと思います。
農林水産部では、4月にみかん研究所がスタートしました。私自身の思い入れもございましたし、本県の主幹産業であるみかん・柑橘のこれからの発展が、愛媛の命運を決するとも思っております。そんな意味で、みかん研究所が新種開発、改良、育成で大きく活躍することを期待しています。
それから、全県的に取り組んでおります“愛”あるブランド産品。加工食品も認定するとともに、先般、東京でメディア関係、あるいは取引業者の方々などをお招きして「“愛”あるブランド産品の夕べ」を行いましたところ、大変な盛況で、好評を博しました。
そして、何よりも来年の全国育樹祭に向けて実行委員会が設立されました。来年の一番大きな目玉行事であり、成功を祈っております。
土木部では、今年は一般競争入札の対象が着実に拡大され、全般的な落札率が下がってきている点を喜んでもおります。
県民の皆さんに喜ばれるものとして、とべ動物園が改修されました。旭川動物園並みではありませんけれども、少しでもその域に近づくべく、これからも県民に愛される施設として、大切にしたいと思っております。
うれしいニュースとしては、本州四国連絡高速道路の料金割引の社会実験が実施されたことでした。どの程度の割引料金になるかは予断を許しませんけれども、来年度の本格実施が想定されており、このことは、特に南予を中心とした物流関係、あるいはしまなみ海道の観光振興等で大きな役割を果たすものであり、料金割引の実現に、皆さんと共に力を入れて頑張ってまいりたいと思います。
それから、出納局の皆さん、出納長という制度が廃止された後の新体制で、円滑な事務執行をしていただいたことに感謝申し上げます。
そして、公営企業管理局では、一番大きな懸案のプロジェクトである県立中央病院のPFI方式による建て替え。準備が終わりまして、公募手続きが開始されました。壮大なプロジェクトでありますだけに、詰めなければならない多くの課題があったと思います。御苦労の多い年であったとは思いますが、来年が本番になります。
西条工水の赤字問題に関しましては、厳しい言葉や指示をたくさん飛ばして、本当に申し訳なく思っておりますが、大きな課題であることを再認識され、これからも一層、真摯に取り組んでいただくことを期待しています。
選挙管理委員会は、1月の知事選挙に始まり、4月の県議会議員選挙、あるいは各地域の首長選挙、そして7月の参議院選挙と多忙を極めました。ようやく選挙が終わったと思ったら、街宣車のガソリン代等の問題がしゅったいいたしまして、一年中働き詰めになられたのかなと思っております。御苦労様でした。
教育委員会関係では、2月に「えひめ丸」事故の七回忌に相当する慰霊祭を、現地において執り行うことができました。また、スポーツの分野ではえひめ国体のマスタープランが策定され、着実に歩みを進めており、10年先に向かっての万全の体制づくりを期待しております。
このほか文化関係では、県民総合文化祭が20周年を迎えました。経費を節減しながら、各方面の協力を得て立派に開催されたことを喜んでもおります。
高等学校等の統廃合問題では、さまざまな運動等も展開されまして、御苦労の多かったことと思います。
すべて、皆さんのお力によって、今年一年、切り抜けてまいったわけでありますけれども、特に財政状況が厳しい中、経費を節減しながら、ゼロ予算事業をはじめとした知恵と工夫で、さまざまな成果を上げることができました。
「苦あれば楽あり」とか、あるいは「苦楽を共にする」という言葉がありますが、今年一年考えてみると、苦労のウェートが極めて多く、楽のウェートが低かったかなというのが、率直な感想です。「苦楽を共に」ではなく、苦労を共にしていただいた皆さんに、本当に心からお礼を申し上げます。
来年、未来に向かっての仕事をまた元気よくやるためには、休息も必要です。そんな意味で、年末年始、いささかなりとも休息を取っていただければと思います。給与カット中ですから、家へ帰られても御家族の方々、御機嫌あまりよくないでしょうが、私の好きな歌の中に「顔で笑って腹で泣く」という言葉があります。御家庭では笑顔を保ってください。
年末の国の予算編成を見ますと、4年連続の地方交付税の切込みが小休止しまして、ささやかな上積みがあるという点では一つの救いでありますけれど、これも300億円近い財源不足に比べれば焼け石に水のような状況です。そういった厳しい財政状況の中で、来年に向かっての新たな英気を養っていただければと思っております。
この休暇が、少なくとも楽しい休養となって、1月4日にまた元気な皆さんと会えることを楽しみにしております。
一年間、本当にありがとうございました。

 

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