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議長・副議長

議長記者会見

平成21年9月議会後の議長定例記者会見(平成21年10月9日 帽子議長)

平成21年9月定例県議会後の議長定例記者会見の要旨について掲載します。


定例記者会見を行う帽子議長
定例記者会見を行う帽子議長

<愛媛新聞(幹事社)>

 それでは、はじめさせていただきます。


<帽子議長>

 本日は、はじめての議長定例記者会見になるわけでございます。

 私は、議長就任以来、議会がより、少しでも県民に開かれた議会にしたいと思ってまいりました。特に、議会活動をどうやって県民の皆さんに理解して頂くとか、県議会としての情報発信機能を強化していきたいと思っておりますが、そうした中で、今年度から県広報紙「さわやか愛媛」への県議会だよりの掲載や、子どもたちの議会体験会の開催等、新たな取り組みを始めたところでございます。
 本日の定例記者会見も、その一環として実施することとしたものでありますので、よろしくお願いします。

 さて、今議会は、先の衆議院選挙による政権交代を受けて、初めての議会となったわけでございます。

 とりわけ、世界的な金融危機に端を発した景気の後退により、厳しい局面が続いている県内経済、雇用情勢を踏まえた経済危機対策の予算が、今回の民主党を中心とした政権交代による、国補正予算の見直し・執行停止(マニフェスト実現のため)により、どのような影響を受けるのか大いに懸念された中での議会開会となったわけでございます。

 このため、新政権発足直後の9月17日(代表質問初日)には、緊急的な対応として「経済危機対策の着実な実行を求める意見書」を自民・民主・社民・公明の4会派が共同して提出できたことは、極めてタイムリーな対応であったと思っております。
 また、最終日にも、「私学助成制度の堅持及び充実強化に関する意見書」、「乳幼児医療費無料化制度の創設を求める意見書」、「新型インフルエンザのワクチン接種に関する意見書」、「高速道路無料化に関する意見書」、「地方の道路整備等に関する意見書」の5件が提出され、可決されましたが、いづれも県民生活や遅れている社会資本の整備に係わる問題であり、スピーディーな対応であったと思っております。

 これら意見書の提出は、地域住民を代表する議員が、景気・雇用等の県民生活に直結する問題について、党派を超えて地方重視の視点に立った施策の推進を連携して国に働きかけたという点で、大いに評価したいと思います。
 それでは、今議会での主な論議を振り返ってみますと、本会議においては、500億円を超える大規模な9月補正予算の審議を始め、民主党マニフェストに掲げる若年者雇用対策、戸別所得補償制度、山鳥坂ダム等の大型公共事業の見直し等の個別施策のほか、新型インフルエンザ、県立三島病院の民間移譲問題などの県政が直面する諸問題について、建設的な意見や提案など、様々なご意見があったと認識しております。
 また、委員会審議においても、総務企画委員会では、高速道路料金の割引に伴い、多大な影響を受けている内航フェリーの問題や今後想定される高速道路の無料化について、活発な質疑が行われました。

 特に、高速道路の無料化については、委員から従来にない踏み込んだ問題点の指摘があり、非常に有意義であったと考えております。
 環境保健福祉委員会では、グリーンニューディール基金や新型インフルエンザ対策等について、活発な質疑が行われました。

 今後、新型インフルエンザの大流行が予想されているわけですが、理事者答弁にもありましたように、予防接種のみに特化せず、公衆衛生対策をはじめ様々な対策を総合的に講じていくことが重要と考えております。

 農林水産委員会では、政権交代により国補正予算の凍結が懸念されている耕作放棄地発生防止支援整備事業等の執行見通しについて質疑が交わされました。

 理事者答弁にもありましたように、今回の補正予算は条件不利地域を抱える本県農林業や経営が成り立たない漁業者を支援しようとする、地方にとっては不可欠の予算であることが、強く印象付けられたところであります。
 経済企業委員会では、中小企業向け融資制度の利用状況や本年秋に放映が開始されるスペシャルドラマ「坂の上の雲」関連事業費等について質疑が交わされました。
 また、民間移譲手続きが進む県立三島病院の問題や西条地区工業用水道事業の経営改善問題等の懸案事項についても、突っ込んだ議論が交わされました。
 建設委員会では、新政権がマニフェストに掲げている高速道路料金無料化の影響や山鳥坂ダムの建設に関連した質疑が多く出されました。
 これらの問題は、高速道路の南予延伸や肱川流域の治水対策、公共交通体系の確保等、県民生活にも直結する大きな問題であると思っております。
 文教警察委員会では、新政権によるICT化予算(電子黒板やパソコンの導入)の執行停止や警察施設の耐震対策に関連した質疑が多く出されました。
 警察施設は、人命救出活動の活動拠点となることから、耐震化は非常に重要な問題であると認識しております。
 今議会でも議論があったように、新政権がマニフェストに沿って打ち出してくる施策が、今後、地方自治体にどのような影響を及ぼすことになるのか、明らかにされておりませんが、県議会としては議員各位の協力も得ながら、ふるさと愛媛のため、引き続き、力を合わせ、県民の期待と信頼に応えていきたいと考えております。
 9月定例県議会で議決された事項が、着実に実施されることにより、依然として本当に厳しい県内情勢が好転することを祈念し、また、12月定例県議会においても、国の動向を踏まえた活発な議論となることを期待して、あいさつとさせていただきます。


<愛媛新聞(幹事社)>

 それでは、幹事社のほうからあらかじめ代表質問を用意しておりますので、2点、その質問からお伺いいたします。
 まず、1点目ですが、県議会では、議案表決に先立つ討論の実施について、直前の議運で協議しているわけですが、討論希望者についてあらかじめ要旨の提出を求めております。9月定例会では、自民党が提出した「経済危機対策の着実な実行を求める意見書」に対する討論が行われましたが、議運では、討論前にもかかわらず、「こういう内容に主張するのはどうか」といったやりとりが行われたわけでございます。討論の内容是非はともかく、こうした検閲のような事前の要旨提出は、自由な議論を阻害することとなりかねないと思うわけですが、どういうふうに考えていらしゃるかという点が1点でございます。
 もう1点は、自民党が約7割を占める県議会では、自民党が正副議長や常任・特別委員会委員長、監査委員など、議会の役職を独占しているわけですが、衆議院では、副議長を第2党に回したり、委員長ポストを野党に割り振っているという状況ですが、自民党による県議会ポストの独占についての現状について議長はどう認識しているかお答えいただきたいと思います。


<帽子議長>

 まず、最初の9月議会の反対討論についてですが、別に制限するわけではありませんし、1つのルールに乗って進めているわけですが、ただ、意見書が出てきて、反対討論といったら、何に反対なのかということを示していただく必要があるわけですが、何に反対しているのかよく分からなかったという状態でありました。みなさんも後で文書を見ていただいたら分かると思いますが、意見書に反対というよりは県予算案全体に反対といった内容でして、次に賛成討論がある場合に、ある程度の趣旨は、明確にしていただかないと、なかなか討論が噛み合わない。そういうことのためにも互いに趣旨を提出して、分かるような討論をしようということでございます。なにもどこかで検閲をして制限をしようということではないわけでございます。もう1つは、議運の中でそのこと自体が出て、そういう話があった事も含めて議論が行われるということは、民主的に運営されていると思っております。
 それから、もう1点、副議長、委員長のポストについて、国と同じような状況の中で、第2党に回してはということですが、基本的に国会と地方議会とは違います。国は議院内閣制ですから国会議員がいわば理事者になる、権限を持つということでございます。しかし、地方議会は、二元代表制になっていて、地方議会は議決機関であるということでございます。我々の党と他の会派が意見を出してどちらかに決めるということではなく、理事者の提出する議案に対して是非を問うということでございまして、一般的に民主主義のルールに則って物が決まっていくということで何ら大きな問題はないと思います。特に現実論としましては、今の愛媛県議会議員の状況で申しますと、それぞれのポストをそれぞれの党で割り振っていくと仮にした場合に、自民党以外は少数会派となっていますから、逆に、それぞれ少数会派の議員が意見を広く述べる機会を失うのではないかと思うわけでございます。現実的に今の状況がおかしいとは思わない。それによって何か不利益を受けている状況ではないし、片一方で、少数会派には、愛媛県議会は、他県に比べて発言機会を十分設けていると思っています。


<愛媛新聞(幹事社)>

 それは、委員長になると委員会での発言が基本的にできない。慣例としてしていないということで、あえて少数会派の議員は発言するために委員長を外しているというお話でしょうか。


<帽子議長>

 いや。そういうわけではなく、最後に申し上げましたのは、あくまで結果論としてそうなっているということでございまして、今の状況が、他会派が不思議とは思っているかいないかは分からないですが、過去には監査委員などなられたことはあります。
 議員同士のことではなく、理事者に向かって意見を申していくという枠組みの中で、そう大きな問題を含んでいるとは思っておりません。


<愛媛新聞(幹事社)>

 それでは、代表質問に限らず、各社、何か質問はございませんでしょうか。


<愛媛新聞>

 加戸知事にぶらさがる機会があったのですが、今回、政権交代があっての初の議会であったわけですが、そう今までの議会と変化はなかったということを言われていましたが、その点について議長は変化があったと感じられましたか。


<帽子議長>

 国会に対して色んな意見書を提出することについてどうだったのか少し違いはあったと思いますが、まず、各会派・議員においてとまどいはあったのではないかと思われます。委員会の発言内容は文書で理解できますが、現場のニュアンスはつかめておりませんが、今の置かれている議員個々の立場において、こういう発言をしてよいのかどうか一種の戸惑いはあったのではないかという気はいたしております。


<愛媛新聞>

 党本部との整合性をとるという点で?


<帽子議長>

 そうです。なおかつ、我々の置かれている立場というのは、愛媛県のそれぞれの選挙区で県民に選んでいただいているというわけですから、地方の立場からどうであるかということが優先するべきではないかとの思いが、それぞれの会派にあったのではという思いをしました。


<愛媛新聞>

 加戸知事は、先ほど12月議会以降は変化が出てくるかもしれないとの先の見通しを述べられていましたが、このあたり議長はいかがでしょうか。


<帽子議長>

 この9月議会は、政権交代の最中ですから、今回の状況であったと思いますが、12月議会、当初予算の議会となってくると、もっと状況は一変するのではないか。いろいろな意見が飛び交うようになるのではないかと思っております。また、当然そういう議会になってもらわないと正常ではないと思っております。


<愛媛新聞>

 今までが、不正常?


<帽子議長>

 そうではなく、今までは、ねじれ現象ではなかったので、物事はスムーズに対応、国にも要望できましたが、民主党に政権が移って、民主党の中にもいろいろな、それぞれの立場がありながら政権を共にしていますから、そういうことを考えると、そのことが地方議会に大きな影響を及ぼし、その結果として地方議会の中でもいろいろな意見が出てくるのではないかと思っております。


<あいテレビ>

 今回、山鳥坂ダム、高速道路無料化の問題など、地域に直結した問題について、これまでの議会と比べて活発な議論があったと思いますが、その点について、ねじれ現象との関係ではどう考えていますか。


<帽子議長>

 ねじれ現象以上に、やろうとしていたことがストップしたり、地方にとっては大変なことなんですね。9月10日に全国議長会があったのですが、その時に、全国議長会の会長と私が副会長を務めておりますが、全議役員で民主党、社民党、国民新党、自民党も要望のため回ったわけなのですが、その中で私自身が申し上げましたことは、みなさんは政権交代をできるような2大政党づくりをして、政権を獲りにいくとして政権政党になるとしてやってきたのでしょう。その結果として、政権交代ができるという現実が生まれた。そういうことは、これから後、3年先、4年先には政権交代が起こるかもしれないというようなことになった。これは、3年先、4年先に仮に政権交代が起きた場合、前政権が予算措置した1年分の予算を凍結するというようなことをこれからもおやりになるのですかと申し上げておきました。今回、初めて予算凍結が起きたわけですが、これが今後も大きな影響を及ぼすのではないか、このようなことが続けば、日本がつぶれるのではないかとの危惧がありましたから、今回、初めて民主党や社民党の会館を訪れ申し上げました。そのことについて、多くのことを言ってはいただけなかったですが、もちろん、だめなものは変える必要はあるかもしれませんが、行政というものは継続するというのが大前提であり、やりかけては止め、やりかけては止めでは、なかなか物事を達成することはできないと思います。


<愛媛新聞>

 仮に4年後、自民党が政権を奪い返した場合、自民党は民主党政権の予算凍結はすべきでないとお考えですか。


<帽子議長>

 基本的にそう思います。今、出ている外交の問題でも似たようなことがありますが、それは政権を獲って、時間を掛けてどういうふうに変更していくということはあるかもしれませんが、凍結する、引き上げることがありきの中で、出発するという考え方では、今回、いわば半世紀で初めて政権交代が行われたから、そういうことが何となく変わるというイメージになっているのではないかと思いますが、ただ、これが当たり前という考え方は危険であると思います。


<あいテレビ>

 来年からは、民主党政権が作った予算とか政策の制約の下で愛媛県政が運営されるわけですが、それに対して、議会がチェックするという立場になるわけですが、そういう中で、国政では野党の自民党が、県政では最大会派の状況を考えると県議会の役割はどうなっていくと思われますか。


<帽子議長>

 当然のことと思われますが、我々自民党が最大会派である中で、国が提案したことについてその窓口が県となりますが、いままでと違うというような立場になるということが多くなると思っておりますし、それを改めて経験するということになっていくと思います。私は、議員とは、政党があって議員がおるわけではないと思っています。それぞれの議員が出てきて、自分がどういう会派に、政党に所属するかということであり、それぞれの置かれている立場の中で、自分の行動や発言が、本当の意味で県民の負託に応えられるかどうかということが最大の判断基準だと思っております。


<愛媛新聞(幹事社)>

 ほかに質問がないようですので、以上で、議長定例記者会見を終了いたします。

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