中予地方局産業振興課  

 中予地方局管内には、知名度はまだ低いのですが、皆さんにもっと知ってほしい、食べてほしい、優れた品質を誇る農産物があります。
 その農産物とはなにか、中予地方局が分析した機能性分析結果と併せてご紹介します。

果 樹
 せ と か (か ん き つ)画像があります。
 太   秋 (カ キ)画像があります。
野 菜
 愛 の そ ら (そ ら ま め)画像があります。


せ と か(かんきつ)

 「かんきつの☆☆☆(三ツ星)」

 当管内では、「かんきつの王様」とも「かんきつの宝石」とも例えられるかんきつが存在します。

それは最近知名度を上げてきた品種「せとか」です。

 この品種は、瀬戸内海気候といわれる温暖な気候の当管内に最も適した品種といわれ、どんどん生産量が増加してきています。

 ジューシーな「清見」に、果皮が赤く食味が濃厚な「アンコール」、香気が高く高糖度で食味が良好な「マーコット」が掛合わされ、「三つの品種の良いとこ取り品種」と言われています。

樹上のせとか
 写真1 
  せとかが成っている所。
  しかし黒色のサンテで覆うと・・・
          ↓

農家のハウスでの私の体験談。
 
1.実際に見てみると・・・
 ハウスに入ったとき、まず目に飛び込んでくるのが、ボリュームある外観、つやがあり滑らかな橙色の果皮(写真1)。
 
心の中で「おおっ、すげぇ」と思うほど見た目に迫力があると同時に、気品ある美しさを漂よわせています。
 果実が成っている所を実際見ると、収穫するにはもったいないほどです。
 
 ただ、その光景を見られるのは11月中旬頃までで、それ以降は、黒いストッキング様の被覆袋(名称:サンテ)で覆われ、果実が見えなくなってしまいます(写真2)。 
 これは(1)収穫までにせとかの果皮の橙色が薄くなりやすい(退色)現象から守るため、(2)せとかの枝のトゲから果実を守るための農家の工夫です。
黒色サンテで覆われたせとかの果実
 写真2 
  黒色のサンテに覆われて、畑全面の果実が見えなくなります。
  遠目からハウスの中を見ていると、ある日突然果実が見えなくなるためびっくりします。


2.食べてみると・・・
 皮を剥くときは、果実が成っていた軸の周辺から剥いていくと容易に剥けます。
 皮はつるっと剥きやすく、剥いているとふわっとマーコットに似た独特のかおりがします。
 
 また、ネーブルの様にジューシーなので、カットフルーツとしての食べ方でもおいしくいただけます(写真3)。
 
 食べてみると、味は甘みが濃厚(糖度が12度前後)です。
 皮を剥いて食べるときは、中の実を包む薄皮(じょうのう)も薄いので、袋ごと食べられます。

 食べ頃はハウス栽培で1〜2月、露地栽培で2月下旬以降です。ハウス栽培の果実は、ちょっとお値段が張りますが、露地栽培の時期は値ごろ感があります。
せとかの切り口
 写真3 
  切り口を見ると、「なんておいしそう」だと思いませんか?
  写真が良いんですかね。
  ただし、カットフルーツとして食べる場合は縦に切ってください。


3.せとかを育てていると
せとかは、今までのかんきつ品種よりも栽培するのが難しく
○おいしい味にする
○見た目を良くする
 この2点をクリアするため、農家の方は大変な苦労をされています。
 
○果実をおいしくするために
 たくさん果実を成らせたり、白い生地のマルチ資材を園地に被覆したりしています。
 樹に色々な負担がかかるため、樹の勢いが弱くなりやすいです。
 農家の方は、樹の元気を保つため、水をやったり、肥料・液肥を施用したり、土作りの資材を投入したりと大変です。

○見た目を良くするために
 見た目を良くする為にも、色々なことをしています。
 せとかは、樹の特性として葉の根元のところから鋭いトゲが出てきます。
 それが果実や人の体に刺さります。
 このせとかのトゲが刺さるとメチャクチャ痛いのです。
 トゲの先に毒でもあるんじゃないかと思うくらい。
 だから農家の方はトゲをハサミで除いたり、先程のサンテを被せることで果実を守ったりと、本当に地道な作業を行い育てています。
せとかのトゲ
写真4 
 見た目も痛そうなトゲが・・・
 刺さると痛いですよ〜。

4.機能性成分を調べてみたら・・・
 最近調べて分かったことですが、せとかは健康志向ブームで話題のビタミンCやβ−クリプトキサンチンを含んでいます(含有量は表1のとおりです)。

※栄養成分項目について
 (1)ビタミンCとは
水溶性のビタミンで、主な働きとして、コラーゲンの生成促進や抗酸化作用があると期待されています。

 ビタミンCの詳しい情報は、
 「健康食品」の安全性・有効性情報 〔(独)国立健康・栄養研究所〕
   HPアドレス http://hfnet.nih.go.jp
  この中の素材情報データベースにて検索可能

 (2)β−クリプトキサンチンとは
 β−カロテンと同じカロテノイドの仲間で、温州みかんに特に多く含まれます。抗酸化成分で体内では必要に応じビタミンAに変換されます。
 
 β−クリプトキサンチンの詳しい情報は、
 果樹試験研究推進協議会
   HPアドレス http://www.cryptoxanthin.jp/index02.html


  表1 せとかの機能性成分
せ と か
栄養成分(100gあたり)
 エネルギー 44 kcal 
 たんぱく質 0.7 g   
 脂 質 0.1 g   
 炭水化物 11.6 g   
 ナトリウム 2 mg  
 ビタミンC
49.2 mg  
 水 分 87.4 g   
 β-クリプトキサンチン 1.25 mg  
(愛媛県農林水産研究所分析)
  せとかは、糖度の高いかんきつを2世代にわたって交配し誕生しました。
  今まで食べたかんきつの印象を変える品種ですので一度召し上がってみてください。


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太 秋 (カ キ)

  「見てびっくり、食べてびっくり」 
 
 カキには渋ガキと甘ガキがありますが、甘ガキで有名な「富有」カキよりも早い時期に食べられる甘ガキが出てきました。
 その名は「太秋」
 
 太い秋って・・・、秋におっきい太い果実が成るってことで命名されたのでしょうね。

 このカキも少しずつ認知されてきています。

1.写真を見た感じは・・・
 同じ甘ガキの「富有」と比べると、一回りは大きいですね。
 本当にボリューム(重さが350〜400gで富有の1.5倍!!)があってびっくり
 持ってみると、ずっしりして手に余るくらいなので、園地で果実が成っている所を見ると、よく枝が折れないなと思ってしまいます(写真5)。

太秋の果実
 写真5 
  太秋が樹に成ってるところ。
  果実が大きいのですが、葉も大きいため、今一つ、大きさが分かりにくいですね。


2.実際見てみると・・・
 10月中下旬頃が、太秋を一番おいしく味わえる季節なのですが、購入するとき2点ほどびっくりすることがあります。

 1点目は、少し果実に青みが残っているものが販売されていることです。
しかしご心配なく。
少しくらい青みが残っている時が太秋の食べ頃です。全体が赤くなってしまうと、過熟で柔らかくなり、本来の持ち味がなくなります。

 2点目は、果実のお尻の表面に、樹の年輪みたいな、細かなしわ・亀裂が見られることです(写真6)。
見た感じは、傷物のように見えますが、これこそが、太秋の「熟した証拠、甘さが増した証拠」なのです。
購入されるときには、この印を目印にするといいですね。
太秋の果実の亀裂としわ
 写真6 
  果実の中心部を軸に、年輪みたいな亀裂・しわが入っています。


 3.食べてみると・・・
 食べてみると、食感がサクッとしていて、まるでナシを食べている感覚でびっくりします。独特の肉質をしています。
試食販売しても、「これ、カキなの?」とか「甘くておいしい」という意見が多いですね。
それもそのはず、甘味は強くて(糖度17〜20度)果汁も多いんです。
ただしサクッとした食感を味わうには、早めに食べてくださいね。
これは食べてみる価値がありです。
 
 4.機能性成分を調べてみたら・・・
 また、太秋も、リコピンやβ−クリプトキサンチンを多く含んでいます(含有量は表2のとおりです)。

※栄養成分項目について
 (1)リコピンとは
 鮮やかな赤色のカロテノイドのひとつで、トマト・スイカ・カキ等赤色果実・野菜に多く含まれます。
 
 リコピンの詳しい情報は、
 「健康食品」の安全性・有効性情報〔(独)国立健康・栄養研究所〕
   HPアドレス http://hfnet.nih.go.jp
  この中の素材情報データベースにて検索可能

 カキの機能性の記事
 果樹試験研究推進協議会
   HPアドレス http://www.kasuikyo.jp/text/18-1.html
 表2 太秋の機能性成分
太 秋
栄養成分(100gあたり)
 エネルギー 59 kcal 
 たんぱく質 0.7 g   
 脂 質 0.1 g   
 炭水化物 15.8 g   
 ナトリウム 1 mg  
 ビタミンC 39.5 mg  
 βカロテン 613 μg  
 リコペン 73.2 μg  
 β-クリプトキサンチン 387 μg  
 総ポリフェノール 11.2 mg  
(愛媛県農林水産研究所分析)

 太秋はきれいで美味しい果実に仕上げるのが難しい、農家泣かせの品種です。
 一度ご購入・ご賞味頂いて、その希少価値と「びっくり」を体験してみてください。
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愛 の そ ら (ソ ラ マ メ)

  お得感のあるソラマメ 
 
 愛媛県では、30年ほど前から大粒で味が良い「清水一寸」というソラマメが多く栽培されていました。
 しかし莢(さや)の中には豆が2粒であることが多かったため、粒が多い品種に押されてしまいました。

 しかし最近になって、味が良くて粒が多い、お得なソラマメが開発されました。

その名は「愛のそら」です。

他のそらまめ品種の名称「○○一寸」とは違って可愛い名称ですね。

そらまめの畑
 写真7 
  愛のそらの畑です。
  これ全部ソラマメ・・すごい!!

 1.実際見てみると・・・
 「愛のそら」が成長している園地を見ると、その成り具合は壮観です。他のそらまめ品種より莢(さや)が長く太いため、株の上から下までびっしり成っています(写真7)。
 
 それもそのはず、莢の中の豆の粒数は3〜4粒入ってることが多いんです(50%以上が3、4粒)。
また、粒も大きめで、すごいボリューム感です(写真8)。
 なんか得した気分になります。
そらまめの実の写真
 写真8 
  空を向いたソラマメが重みで垂れてきています。
  う〜ん食べごろ?

 2.食べてみると・・・
 色々な食べ方がありますが、写真9のように直接焼いて食べても美味しいです。
 食味は、ホクホクした感じで甘みもあります。
 他の品種と食べ比べると違いが一目瞭然です。
 前述のとおり莢が大きいのですが、中のマメの粒も他の品種より大きいからお得感ありますよ。

 あと、かき揚げや煮物、豆ご飯などにしても美味しいです。
(道後温泉の旅館でも好評でした。)
焼きそらまめ
 写真9 焼きソラマメおいしそう

 3.機能性分析を調べてみたら
 そらまめの機能性成分は表3のとおりです。

 また、表4で「愛のそら」と一般に流通している「陵西一寸」のアミノ酸含量を比べてみました。
 「陵西一寸」よりも旨味成分であるアミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アラニン)が多く含まれてることが分かりました。

 アミノ酸の詳しい情報は、
 「健康食品」の安全性・有効性情報〔(独)国立健康・栄養研究所〕
   HPアドレス http://hfnet.nih.go.jp/
  この中の素材情報データベースにて検索可能
 表3 ソラマメの機能性成分
ソ ラ マ メ
栄養成分(100gあたり)
 エネルギー 108 kcal 
 たんぱく質 10.9 g   
 脂 質 0.2 g   
 炭水化物 15.5 g   
 ナトリウム 1 mg  
(日本食品標準成分表2010より抜粋)
  
  表4 ソラマメのアミノ酸成分含量
 表4 ソラマメのアミノ酸成分含量   (愛媛県農林水産研究所分析)

愛のそらを食べて、ボリュームあるお得感を味わってください。
また愛媛県で育成した品種ですので、皆さんで応援してください。

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