代替材研究開発調査状況
1. 文献調査結果
代替材開発研究状況調査結果を表-1に示す。
表 1 調査結果一覧表
| 調査骨材 | 収集 | 備考 | ||
| 論文数 | ||||
| 1)コンクリート | (1)再生骨材 | 66 | 品質レベルが低い | |
| (2)砕砂 | 111 | 最大混入率100%で使用可能。(JISA5005)採取場所により品質に差がある | ||
| (3)加工砂(真砂土) | 35 | 採取場所により品質に差がある | ||
| (4)鉄鋼スラグ | 16 | 最大混入率100%で使用可能。(JISA5011−1) | ||
| 推奨混入値20〜60% (高炉スラグ) | ||||
| スラグ混入率70%で舗装コンクリートに使用実績あり(製綱スラグ) | ||||
| (5)銅スラグ | 15 | 最大混入率100%で使用可能。(JISA5011−3) | ||
| 推奨混入値30%以下 | ||||
| (6)溶融スラグ | 16 | 推奨混入値50%以下、水砕スラグはアルミ含有の問題あり | ||
| (7)廃ガラスリサイクル材 | 11 | 混入率30%で無筋コンクリートへの使用が可能 | ||
| 普通コンクリートと比較して靭性能、水密性、耐凍害性、中性化の面で劣る | ||||
| (8)石炭灰 | 56 | 推奨混入率40%以下 | ||
| (9)ダム堆砂 | 1 | 不純物の除去、採取方法が困難などの問題あり。 | ||
| (10)トンネルズリ | 0 | 適用文献なし | ||
| 2)アスファルト | (1)再生骨材 | 6 | 適用文献なし | |
| (2)砕砂 | 4 | 粒形改善、粒度調整(0.6mm通過量50〜60%)すれば使用可能 | ||
| 花崗岩と砕石原石を8:2の割合で製造した細骨材は、目標粒度特性(0.6mm通過量50〜60%程度)にな | ||||
| (3)加工砂(真砂土) | 2 | 適用文献なし | ||
| (4)鉄鋼スラグ | 9 | 適用文献なし | ||
| (5)銅スラグ | 0 | 適用文献なし | ||
| (6)ゴミ焼却灰溶融スラグ | 19 | L交通…混入率20%以下で使用可能 | ||
| A交通…混入率25%以下で使用可能 | ||||
| (6)下水汚泥溶融スラグ | 4 | B交通…混入率10%以下で使用可能 | ||
| C交通…混入率 5%以下で使用可能 | ||||
| (7)廃ガラスリサイクル材 | 9 | ストレートアスファルトの場合混入率15%、改質アスファルトの場合混入率20%以下で使用可能 | ||
| (8)石炭灰 | 5 | 混入率10%以下で使用可能 | ||
| (9)ダム堆砂 | 0 | 適用文献なし | ||
| (10)トンネルズリ | 0 | 適用文献なし | ||
| 3)建設工事 | 3)-1ケーソン | (1)再生骨材 | 0 | 適用文献なし |
| (2)砕砂 | 0 | 適用文献なし | ||
| (3)加工砂(真砂土) | 6 | 適用文献なし | ||
| (4)鉄鋼スラグ | 9 | 高炉スラグは適用文献なし | ||
| 製綱スラグは膨張の問題あり。水膨張比0.5で、ゆる詰め、他材料との混合により利用可能性がある。鋼板セルの中詰めに利用可能性が高い。(四日市港で実験) | ||||
| (5)銅スラグ | 1 | 使用実績がある(詳細データなし) | ||
| (6)焼却灰溶融スラグ | 0 | 適用文献なし | ||
| (7)廃ガラスリサイクル材 | 0 | 適用文献なし | ||
| (8)石炭灰 | 0 | 適用文献なし | ||
| (9)ダム堆砂 | 0 | 適用文献なし | ||
| (10)トンネルズリ | 0 | 適用文献なし | ||
| 3)-2地盤改良(SCP) | (1)再生骨材 | 2 | 適用文献なし | |
| (2)砕砂 | 0 | 適用文献なし | ||
| (3)加工砂(真砂土) | 21 | 適用文献なし | ||
| 4)鉄鋼スラグ | 11 | |||
| (4)高炉スラグ | 8 | 高炉スラグは適用文献なし | ||
| (4)製鋼スラグ | 9 | 製綱スラグは利用可能性が高い。(神戸、広島、千葉で利用実績あり) | ||
| (5)銅スラグ | 2 | 性質的には利用可能。密度が大きいことから施工性に関して検討が必要 | ||
| (6)焼却灰溶融スラグ | 1 | ごみ焼却灰溶融スラグは利用可能性が高い。(環境調査をする必要あり) | ||
| (6)下水汚泥溶融スラグ | 1 | |||
| (7)廃ガラスリサイクル材 | 0 | 適用文献なし | ||
| (8)石炭灰 | 15 | 石炭灰にセメントを添加して造粒した固化物は利用可能性が高い(中部、中国電力で実績あり) | ||
| (9)ダム堆砂 | 0 | 適用文献なし | ||
| (10)トンネルズリ | 0 | 適用文献なし | ||
1.1 関連基準類等の整理
1)再生骨材
再生骨材については、TR A 0006 があり、コンクリート構造物を解体したコンクリート塊を破
砕して造ったコンクリート用の再生骨材を用いたコンクリートについて規定したものである。こ
れは、再生骨材を用いたコンクリートの品質規格の早期公開を目的に、標準情報として制定した
ものである。
2)砕砂
砕砂については、JIS A 5005 にコンクリート用砕石及び砕砂の規定がある。この規格の適用
範囲としては、工場で岩石を破砕して製造するコンクリート用の砕石及び砕砂とされている。
3)加工砂(まさ土)
加工砂(まさ土)は、花崗岩風化土(真砂土)及び風化岩を分級、必要に応じて粒度改善した
もので山砂として取り扱われる。従ってJIS規格の砂利及び砂の分類となり、JIS
A 5308付属書
1の砂利及び砕砂の規定が適用される。
4)鉄鋼スラグ
鉄鋼スラグの規格は高炉スラグ骨材として JIS
A 5011-1に規定されている。この規格は、鉄
鉱石から銑鉄を精錬採取する際に副産される高炉スラグをコンクリート骨材として用いるため
に必要な品質などについて規定している。指針としては、土木学会より高炉スラグ骨材コンクリ
ート施工指針が1992年に発刊されている。
5)銅スラグ
銅スラグの規格は、銅スラグ骨材として、JIS
A 5011-3に規定されている。この規格は、銅鉱
石から銅を製錬採取する際に副産される銅スラグをコンクリート用骨材として用いるために必
要な品質などについて規定している。
指針としては、土木学会より銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの施工指針が1997年に発
刊されている。
表 代替材と各種規定等
| 代替材 | コンクリート | アスファルト | 建設工事用 | ||||
| JIS A 5308付属書1での規定 | 品質規定 | ケーソン | SCP | ||||
| 再生骨材 | 無 | TR A 0006 | プラント再生舗装技術指針 | − | − | ||
| 砕砂 | 有(砕石及び砕砂) | JIS A 5005 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| 加工砂(真砂土) | 有(砂利及び砂) | 付属書1 に準拠 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| 鉄鋼スラグ | 高炉スラグ | 有(スラグ骨材) | JIS A 5011-1 | アスファルト舗装要綱 | − | − | |
| 製鋼スラグ | 無 | 無 | − | − | − | ||
| 銅スラグ | 有(スラグ骨材) | JIS A 5011-3 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| 溶融スラグ | 焼却灰溶融スラグ | 無 | 無 | − | − | − | |
| 下水汚泥溶融スラグ | 無 | 無 | − | − | − | ||
| 廃ガラスリサイクル材 | 無 | 無 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| 輸入砂・移入砂 | 有(砂利及び砂) | 付属書1 に準拠 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| その他 | 石炭灰 | 無 | 無 | アスファルト舗装要綱 | − | − | |
| ダム堆砂 | 有(砂利及び砂) | 付属書1に準拠 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
| トンネルズリ | 有(砂利及び砂) | 付属書1 に準拠 | アスファルト舗装要綱 | − | − | ||
(1)代替材コンクリートの基本性能比較表(既往の研究成果による)
| 代替材料の種類 | 再生骨材 | 砕砂(100%)使用時 | 鉄鋼スラグ(高炉スラグ) | 銅スラグ | |
| 規格・規準等 | (TRA0006) | JISA5005 | JISA5011-1 | JISA5011-3 | |
| マニュアル・指針等 | コンクリート副産物の再利用に関する用途別暫定品質基準(案);建設省、1994 | 高炉スラグ骨材コンクリート施工指針;1993(土木学会) | 銅スラグ細骨材を用いたコンクリートの施工指針;1998(土木学会) | ||
| 細骨材としての最大混入率(%) | 100 | 100 | 100 | 100 | |
| 混入率の推奨値(%) | 100 | 20〜60% | 30%までは普通骨材と同様 | ||
| フレシュコンクリートの性質 | 単位水量とスランプ | 川砂を用いたコンクリートに対して、同一スランプを得るための単位水量は10kg程度増加する。再生骨材の吸水率が増加すれば、単位水量も増加する。 | 川砂を用いたコンクリートに対して、同一スランプを得るための単位水量は10〜15kg/m3多くする必要がある。 | 混入率が100%の場合、角張ってる粒を含むことから、単位水量は増加する傾向にあり、AEコンクリートとするのが好ましい。 | スランプ15cm以下の範囲では、良質な川砂を用いた場合に比べて単位水量は増加する。 |
| 空気量 | 通常骨材コンクリートと比べて同程度。 | 高炉スラグ細骨材を100%使用した場合、エントラップドエアが増加する。 | エントラップドエアが増加する。CUS混入率が100%の場合,最大2%増加。 | ||
| ブリーディング量 | 再生細骨材の吸水率が高いほど、混入率が多いほど、ブリーディング量は減少する。 | 川砂を用いたコンクリートに対して、幾分増加する傾向にある。砕砂の吸水率が小さいとブリーディング量は増大する。 | 材質がガラス質で表面が滑らかとなるため、ブリーディング量は増大する傾向にある。 | CUS混入率の増加に伴い、ブリーディング量も増加する。CUS混入率が100%の場合、川砂利用の2倍以上となる。 | |
| 単位容積重量 | 比重が0.2程度小さいため、通常コンクリートに比べて若干小さくなる。 | 通常コンクリートと同程度。 | 通常骨材と比重が同程度であるため、混入率に関わらず単位体積重量は同程度。 | CUS混入率が高くなれば、単位容積重量が増大する。CUS混入率100%の場合,0.25〜0.35t/m3増加する。 | |
| 凝結特性 | 通常骨材コンクリートと同程度。 | 高混入率の場合、川砂を用いた場合に比べて、凝結が遅延する傾向にある。混入率100%の場合、凝結の終結が4〜9時間遅れる。30%以下では同等。 | |||
| 硬化コンクリートの性質 | 圧縮強度 | 再生骨材の吸水率の増加に従い圧縮強度は低下する。再生粗骨材と併用する際は、平均吸水率(骨材等価吸水率)の増加に従い圧縮強度が低下する。 | 通常骨材コンクリートの強度発現と同程度。製造方法については、乾式の方が大きな強度となる。 | 強度発現はセメント水比に比例する。100%使用した場合、川砂骨材を用いた場合に比べて初期強度は小さめとなるが、水硬性を有するため長期強度の伸びが大きく、材齢91日では大きくなる。 | 強度発現はセメント水比に比例する。CUS中の微粒分が増加すれば、圧縮強度も増加する。川砂を用いた場合に比べて、短期強度は小さいが、長期強度は大きくなる。 |
| ヤング率 | 骨材の吸水率が高くなると、圧縮強度に対するヤング率は低下する。 | 原石の種類によって異なる。石灰岩・安山岩はヤング率が大きくなるが、花崗岩は小さめとなる。 | 同一圧縮強度に対するヤング率は普通骨材コンクリートと同程度となる。 | 同一圧縮強度に対するヤング率は川砂を用いた場合に比べて、20%程度増加する傾向にある。 | |
| その他の強度 | 骨材の吸水率が高くなると、圧縮強度に対する引張強度は低下する。 | 通常骨材コンクリートに比べて、引張強度は同程度が幾分小さめ、曲げ強度は大きくなる。 | 同一圧縮強度に対する引張強度および曲げ強度は普通骨材コンクリートと同程度となる。 | 圧縮強度に対する引張強度および曲げ強度の比率は、川砂を用いた場合と同程度となる。 | |
| 乾燥収縮 | 混入率の増加に伴い、乾燥収縮も増加する。混入率30%で10%弱増、混入率50%で20%弱増加する。 | 原石の種類によって異なる。石灰岩を用いた場合、乾燥収縮量は大幅に低減する。他の岩種では川砂を用いた場合と同程度。 | BFS混入率の増加に伴い、乾燥収縮量は小さくなる。100%混入時は通常骨材コンクリートに比べ15%程度小さい。 | CUS混入率が100%の場合、川砂を用いた場合に比べて、25%程度小さくなる。 | |
| 熱特性 | 通常骨材に比べて単位水量が増加するため、同一強度を得るためのセメント量が増加し、発熱量は大きくなる。 | 川砂を用いたコンクリートに比べて、熱膨張係数は小さな値となる。また、比熱は川砂を用いた場合に比べ高くなる。 | 川砂を用いた場合に比べて、温度上昇速度はわずかに小さいが終局断熱温度上昇量は同程度となる。 | ||
| 凍結融解抵抗性r | 再生骨材の吸水率の増加に従い凍結融解抵抗性は低下する。低下の程度は再生細骨材よりも、再生粗骨材の影響を大きく受ける。 | 原石の種類によって大きく異なる。石灰岩を用いた場合は、凍結融解抵抗性が大幅に低下する。緑色片岩および安山岩は川砂と同等以上。 | 混入率が20〜60%の範囲であれば、水セメントが同程度の通常骨材コンクリートと同程度。100%使用時は気泡間隔係数を小さくする必要がある。 | ブリーディング量の増大に伴い耐凍害性が低下する傾向にある。適切な空気量が確保できれば通常コンクリートと同程度。 | |
| 中性化 | 通常骨材コンクリートに比べて、中性化の進行速度は速い。細骨材の吸水率が大きいほど、中性化速度が速い。 | 原石の種類によって異なる。使用する砕砂の吸水率が大きいほど、あるいは洗い損失量が小さいほど、中性化進行速度は大きくなる。 | 混入率が20〜60%の範囲であれば、水セメントが同程度の通常骨材コンクリートと同程度。 | 川砂を用いた場合に比べて、CUS混入率の増加に伴い中性化抵抗性が改善される。混入率100%で大幅に改善される。 | |
| 水密性 | 砕砂の混入率が30〜50%の範囲であれば、水密性は向上するが、100%使用では若干低下する。 | 混入率が20〜60%の範囲であれば、水セメントが同程度の通常骨材コンクリートと同程度。 | CUSの混入率に関わらず、拡散係数は川砂を用いた場合と同程度となる。 | ||
| 遮塩性 | 川砂を用いた場合と同程度となる。 | ||||
| 代替材として使用する際の基本方針 | □.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
■.細骨材の必要量確保 □.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
|
| 実用上の技術的課題 | 使用後のコンクリートの品質が、骨材の吸水率(セメント付着量)に大きく影響を受けることから、吸水率の小さな骨材生産技術が望まれる。・再生粗骨材との併用においては、骨材全体での吸水率(等価骨材吸水率)での評価が必要。 | 原石の岩種の違いによる影響を受ける。 | 土木学会の施工指針および日本建築学会の指針に準拠して使用する。 | 土木学会の施工指針および日本建築学会の指針に準拠して使用する | |
| 備 考 | |||||
(2)代替材アスファルト混合物の基本性能比較表(既往の研究成果による)
| 代替材料の種類 | 砕砂(スクリーニングス) | 溶融スラグ | 廃ガラス | |
| 規格・規準等 | JIS A 5001 (スクリーニングス) JIS A 5005(砕砂) |
|||
| マニュアル・指針等 | ||||
| 細骨材としての最大混入率(%) | 粒形改善 | 25 | 15 | |
| 混入率の推奨値(%) | 10〜20 | 10 | ||
| 細骨材の性質 | 表乾比重 | 表乾比重は2.6程度であり、規格値を満足している。 | 表乾比重は2.7程度であり、規格値を満足している。 | 表乾比重は2.5程度であり、規格値を満足している。 |
| 吸水率 | 吸水率は1.2〜2.0であり、自然砂に比べると小さい。 | 吸水率は0.4程度であり、自然砂に比べかなり小さい。 | 吸水率は0.4程度であり、自然砂に比べかなり小さい。 | |
| アスファルト混合物の性質 | 最適アスファルト量 | スクリーニングス混入率の増加に伴い、最適アスファルト量は増大する。 | スラグ混入率の増加に伴い、最適アスファルト量は減少する。 | ガラス混入率の増加に伴い、最適アスファルト量は減少する。 |
| 密度 | − | スラグ混入率による差は特になく、2.4前後である。 | − | |
| マーシャル安定度試験 | 空隙率 | − | スラグ混入率による差は特になく、規格値を満足する。 | ガラス混入率による差は特になく、規格値を満足する。 |
| 飽和度 | − | スラグ混入率による差は特になく、規格値を満足する。 | − | |
| 安定度 | 粗砂との混合では、スクリーニングス混入率の増加に伴い、マーシャル安定度は増大する。 | スラグ混入率の増加に伴い、マーシャル安定度は低下する。スラグ混入率が30%以下では、C交通の基準値を満足する。 | ガラス混入率の増加に伴い、マーシャル安定度は低下する。ガラス混入率が30%以下では、C交通の基準値を満足する。 | |
| フロー値 | − | スラグ混入率による差は特になく、規格値を満足する。 | ガラス混入率による差は特になく、規格値を満足する。 | |
| 耐水性 | 残留安定度 | 粗砂との混合では、スクリーニングス混入率の増加に伴い、残留安定度は増大する。 | スラグ混入率の増加に伴い、残留安定度は低下する。スラグ混入率が30%以下では、目標値を満足する。 | ガラス混入率の増加に伴い、残留安定度は低下し、混入率が20%を越えると目標値を満足しない。改質アスファルトを用いても、混入率が30%を越えると目標値を満足しない。 |
| 耐流動性 | 動的安定度 | 粗砂との混合では、スクリーニングス混入率の増加に伴い、動的安定度は増大する。 | スラグ混入率の増加に伴い、動的安定度は低下する。改質アスファルトを用いることにより重交通路線にも対応可能。 | ガラス混入率の増加に伴い、動的安定度は低下する。改質アスファルトを用いることにより重交通路線にも対応可能だが、混入率が30%以上になると、大幅に動的安定度が低下する。 |
| 環境影響 | 重金属類の溶出 | − | 基準値以下であり安全である。 | 基準値以下であり安全である。 |
| 代替材として使用する際の基本方針 | ■.細骨材の必要量確保 □.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
|
| 実用上の技術的課題 | スクリーニングスを使用したアスファルト混合物は締まりにくく、きめが粗くなる。 | |||
| 施工実績 | − | 東京都(25%、A交通) 名古屋市(11%、L交通) 大宮市(10%、B交通) 我孫子市(20%、L交通) |
市原市(20%、C交通、改質アス使用) | |
| 備 考 | ||||
(3)代替材港湾工事材料の基本性能比較表(既往の研究成果による)
| 工事種類 | ケーソン | 地盤改良(SCP工法) | |||||
| 代替材料の種類 | 鉄鋼スラグ (製綱スラグ) |
銅スラグ | 鉄鋼スラグ (製綱スラグ) |
銅スラグ | 溶融スラグ | 石炭灰 (石炭灰固化物) |
|
| 規格・規準等 | |||||||
| マニュアル・指針等 | |||||||
| 細骨材としての最大混入率(%) | |||||||
| 混入率の推奨値(%) | |||||||
| 細骨材の性質 | 密度 | 3.2〜3.6g/cm3であり、自然砂に比べて非常に重い。 | 3.5g/cm3程度であり、自然砂に比べて非常に重い。 | 3.2〜3.6g/cm3であり、自然砂に比べて非常に重い。 | 3.5g/cm3程度であり、自然砂に比べて非常に重い。 | 2.7g/cm3程度であり、自然砂と同等である。 | 1.8〜2.4g/cm3であり、自然砂に比べて軽い。 |
| 内部摩擦角 | 40°以上であり、自然砂に比べて大きい。 | 40°以上であり、自然砂に比べて大きい。 | 40°以上であり、自然砂に比べて大きい。 | 40°以上であり、自然砂に比べて大きい。 | 35°以上であり、自然砂と同等である。 | 40°以上であり、海砂に比べて大きい。 | |
| 間隙比 | − | − | − | 0.7〜1.2であり、自然砂に比べて大きい。 | − | − | |
| 最大乾燥密度 | − | − | − | 2.1g/cm3程度であり、自然砂に比べて非常に大きい。 | 1.8g/cm3程度であり、自然砂に比べて大きい。 | − | |
| 透水係数 | − | − | − | 0.16〜0.25cm/sであり、自然砂に比べて大きい | 0.025cm/s程度であり、自然砂に比べて大きい。 | 0.0013cm/s程度であり、自然砂と同等である。 | |
| 施工性 | 体積変化率 | − | − | − | − | 1.3程度であり、自然砂と同等である。 | 1.2程度であり、自然砂に比べて小さい。(加振による体積変化が小さい) |
| パイル芯N値 | − | − | 改良後のN値は改良前に比べて増大する。 | − | N値は自然砂を使用したパイルに比べて小さいが、内部摩擦角は35°以上あり、自然砂と同等の強度を有している。 | N値は自然砂を使用したパイルに比べて小さいが、内部摩擦角は40°程度であり、自然砂と同等の強度を有している。 | |
| パイル間N値 | − | − | 改良後のN値は改良前に比べて増大する。 | − | 土質により異なる。粘土層では自然砂を使用したパイルに比べ小さい。 | 土質により異なる。砂質土層では自然砂を使用したパイルと同等である。 | |
| パイル造成時間 | − | − | − | − | 自然砂と同等である。 | 石炭灰固化物は自然砂と同等。石炭灰は自然砂に比べて1.6倍の施工時間を要する。 | |
| 環境影響 | 重金属類の溶出 | 基準値以下であり安全である。 | − | 基準値以下であり安全である。 | − | − | 基準値以下であり安全である。 |
| 溶出水のpH | 周辺海域のpHの上昇はほとんどない。 | − | 周辺海域のpHの上昇はほとんどない。 | − | − | 一時的にpHは上昇するが、その後低減し、周辺海域への影響はない。 | |
| 代替材として使用する際の基本方針 | □.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
□.細骨材の必要量確保 ■.産業副産物の有効活用 □.その他() |
|
| 実用上の技術的課題 | 膨張の問題があり、ケーソン中結には特別の配慮を要する。 | 自重が非常に重く、そのことを踏まえて設計する必要がある。 | 載荷に伴う間隙比の低下が大きいので、上載荷重による砂杭の沈下について注意が必要。最大乾燥密度が非常に大きいことから施工性に関する検討が必要。 | ||||
| 施工実績 | 四日市港(鋼板セル) 川崎港(ケーソン) 鹿島港(ケーソン) |
福島県小名浜港 (ケーソン) |
神戸港 広島港 千葉地区製鉄所 |
− | 東京都埋立処分場 | 山口県、広島県、 愛知県 |
|
| 備 考 | 生産量が限られており、まとまって入手できない。 | 四国電力では固化物は生産していない。 | |||||
1-2課題・問題点の整理
1) 再生骨材
再生細骨材は研究レベルの段階で、再生粗骨材に比べて研究データは少ない。再生
細骨材を用いた再生コンクリートの工場は全国で2ヶ所しかない。現在の主な使途と
しては路盤材料が多く、産業副産物の有効活用の観点から利用が望まれる。
現時点での課題・問題点としては、セメント分の付着量がコンクリートの品質に影
響を及ぼし、一般的に強度は低下すが、長期耐久性に関するデータはほとんどない。
再生細骨材を製造する施設が少なく、今後はセメント付着量の少ない骨材を製造する
技術開発が必要である。また、環境面の問題として良い品質の再生骨材を生産しよう
とすれば、エネルギーの消費量が多くなることや再生骨材製造時にスラッジ等が多量
に発生することが挙げられる。
2) 砕砂
砕砂は実用化レベルの段階で、他の骨材との併用は以前から用いられている。現状
では、100%使用について各方面で研究がされている。
現時点での課題・問題点としては、原石の岩種によって性状が異なる場合があるこ
と、骨材製造時に吸水率のバラツキが多いこと、現在生産されているもののほとんど
は、角張った形状のままの砕砂で、施工性が悪いこと、角を取る処理をして品質のよ
い砕砂にするにはコストがかかることと微粒分廃棄物の量が増えることなどが挙げ
られる。また、中性化に関するデータは少ない。設備面からは、現状の設備だけでは
不十分で、拡張・新設する必要があることと製造時のロス分の有効活用が望まれる。
環境面からは、採石場の拡張・新設に伴う環境への影響の問題と製造時のスラッジ発
生が懸念される。
3) 加工砂(まさ土)
中国地区ではさかんに生産され、特に広島県では、海砂代替材の主力となっている。
しかし、愛媛県では、中国地区のように広い範囲に真砂土が分布しているわけではな
く、事業場も3カ所程度にとどまっていることから、砕砂ほどには、量を期待するこ
とはできない。また、角を取る処理が必要で、微粒分廃棄物の処理の問題がある。
4)鉄鋼スラグ
高炉スラグは実用化レベルの段階で、既にコンクリート用細骨材としてJIS化され
ており、土木学会および日本建築学会で指針がある。また、広範に渡る研究成果が報
告されている。愛媛県内には生産工場がなく、広島、福岡(北九州)、大分等から船
で運搬されてくるため、流通の問題がある。細骨材としての利用は、まだ少ないが産
業副産物の有効活用の観点からも利用が望まれる。
現時点での課題・問題点としては、置換率は20%〜60%が推奨されており、100%
使用は、特別の配慮が必要となり、土木学会・日本建築学会の指針で対応している。
鉄鋼生産の副産物であり、増産が難しい。自己硬化作用があり、貯蔵方法に特別の配
慮が必要である。また、製鋼スラグは、港湾工事など、土木用材として、使用事例が
増加している。生コン工場に専用のサイロを設ける必要がある。
5) 銅スラグ
銅スラグは実用化レベルの段階で、既にコンクリート用細骨材としてJIS化されて
おり、土木学会および日本建築学会で指針がある。また、広範に渡る研究成果が報告
されている。製造工場は全国で6個所(中国地区1箇所、四国地区2ヶ所)で精銅時
の副産物として生成される。産業副産物の有効活用の観点から利用が望まれる。
現時点での課題・問題点としては、置換率は30%が限度で置換率が多くなると凝
結時間が長くなり、土木学会・日本建築学会の指針で対応している。発生箇所が限定
されるため、利用できる箇所が限定される。
港湾工事では、ケーソンの中詰材として使用される事例が増えている。