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日本紅斑熱・つつが虫病にご注意!                                                 

  

(平成24年4月6日更新)

  日本紅斑熱は、例年マダニ類が活動期を迎える4月から患者が発生し、特に7月から10月にかけて届出が増加しています。野山や畑、草むらなどで活動する場合は、マダニ類に刺されないように注意する必要があります。

◆日本紅斑熱とつつが虫病の感染経路

 日本紅斑熱は、病原体(リケッチア・ジャポニカ:日本紅斑熱リケッチア)をもったマダニ類に刺されることで感染します。

 つつが虫病は、病原体(オリエンティア・ツツガムシ:ツツガムシ病リケッチア)をもったツツガムシ(ダニの一種)に刺されることで感染します。

 マダニ類やツツガムシは、野山や畑、草むらなど野外のいろいろなところに生息していますが、それら全てが病原体をもっているわけではなく、人は病原体をもったダニ類に刺されることで感染します。

 なお、人から人への感染はありません。

ヤマアラシチマダニの写真

ヤマアラシチマダニ (体長:約 3.5mm)
(日本紅斑熱を媒介するマダニ類の一種)
(画像をクリックすると拡大写真が見られます)

◆愛媛県の患者発生状況(2012年4月4日現在)

 2012年は、4月4日現在、日本紅斑熱の届出はありませんが、これから患者が発生し始める時期ですので、注意が必要です。

 下図に、愛媛県における届出数の年推移を示しました。

 日本紅斑熱は、1999年の調査開始以降、これまでに69例の届出がありました。2003年に初めて届出されて以来、増加傾向が見られ、2010年は最も多い17例の届出がありました。2011年は13例とやや減少しましたが、引き続き増加傾向にあると考えられます。

 つつが虫病は、これまでに9例の届出がありました。2000年に1例、2006年に2例と少数例の届出に留まっていましたが、2009年12月から2010年4月までに 続けて4例の届出がありました。その後しばらく患者発生は確認されませんでしたが、2012年は1月に1例の届出がありました。

 

図 愛媛県における日本紅斑熱とつつがむし病の届出数の推移(1999年4月から2010年9月)

 下図に、届出患者(1999年以降、69例)の発症月別の推移を示しました。

 日本紅斑熱は、全ての届出患者が、マダニ類の活動時期である4月から10月に発症または病院を受診しています。特に、野外で活動する機会の多い7月から10月にかけて多く発生しています。

 つつが虫病は、11月から2月の冬季を中心に発生しています。ツツガムシはふ化後の幼虫期に刺咬するため、ふ化の時期(10月から12月)に 患者が多くなると考えられています。

図 愛媛県における日本紅斑熱とつつがむし病の月別患者発生状況(1999年4月から2010年9月)

 下図に、これまでに患者の届出があった地区(保健所管内)を示しました。

 日本紅斑熱は、69例のうち、52例(76%)が宇和島地区、16例(23%)が松山市、1例(1%)が今治で発生しています。

 つつが虫病は、9例のうち6例(67%)が松山市で、3例(33%)が今治地区で発生しています。

 

図 愛媛県における日本紅斑熱とつつがむし病の届出保健所(1999年4月から2010年9月)

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◆日本紅斑熱とつつが虫病の症状
高熱・発しん・刺し口の 3つの症状が特徴です!

 日本紅斑熱とつつが虫病の症状はよく似ています。

 日本紅斑熱は、マダニ類に刺された後、2日から8日位、つつが虫病は、ツツガムシに刺された後、10日から14日位で発症します。

 高熱(38度から40度)や倦怠感、頭痛、悪寒を伴い、米粒大から小豆大の赤い発しんが現れますが、かゆみや痛みを感じないのが特徴です。ダニ類が刺した痕(刺し口)がみられます。この刺し口は、毛髪などで確認できない場合もありますが、診断をする上で重要な決め手となります。

刺し口の写真

発しんの写真

日本紅斑熱の発しんと刺し口
(市立宇和島病院 薬師寺直先生 提供)
(画像をクリックすると拡大写真が見られます)

◆日本紅斑熱とつつが虫病の治療
テトラサイクリン系抗生物質の投与が有効です!

 予後は比較的良好ですが、治療が遅れると重症化し経過も長くなりますので、早期に適切な治療を受けることが重要です。野外で活動した後、2日から14日たって、疑わしい症状がみられる場合はすぐに医療機関を受診してください。また受診の際は、発症前に野山などに立ち入ったこと(感染の可能性があること)を申し出てください。

◆日本紅斑熱とつつが虫病の予防
ダニに刺されないよう注意しましょう!

 野山や畑、草むらなど、ダニ類の生息場所に出かけるときにはダニ類に刺されないよう次のことを心がけましょう。

・ 肌をできるだけ出さないよう、長袖や長ズボンなどを着用しましょう。

・ 衣服、靴、肌が出る部分には防虫スプレーなどを活用しましょう。

・ 地面に直接寝転んだり、腰をおろしたりしないよう、敷物を使用しましょう。

・ 帰宅後はすぐに入浴し、体に付いたダニ類を落とし、新しい服に着替えましょう。

 ダニ類は皮ふに深く刺していて、入浴だけでは取れないことがあります。ダニ類に刺された場合は、ダニ類をつぶさないよう頭部をピンセットなどで摘むようにして慎重に取り除くか、または医療機関で取ってもらいましょう。

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(参考)県内のマダニ類の分布状況と日本紅斑熱リケッチアの保有状況(2004年から2006年)

 2004年から2006年にかけて、県内のマダニ類の分布状況と日本紅斑熱リケッチアの保有状況を調査した結果、マダニ類のなかでも、ヤマアラシチマダニ、キチマダニから日本紅斑熱リケッチアの遺伝子が検出されています。

マダニ種類

検査数

日本紅斑熱リケッチア
保有数(%)

ヤマアラシチマダニ

291

35 (12.0)

キチマダニ

192

1 (0.5)

タカサゴチマダニ

55

0

フタトゲチマダニ

30

0

タカサゴキララマダニ

24

0

アカコッコマダニ

17

0

その他 (3種)

7

0

 

 愛媛県内のヤマアラシチマダニからの日本紅斑熱リケッチアの遺伝子の検出状況をみると、患者発生地区である、中予、南予のヤマアラシチマダニから日本紅斑熱リケッチアの遺伝子が検出されました(検出率:松山市 20.6%、宇和島市 10.3%、愛南町 9.1%)。

 また図には示していませんが、松山市のキチマダニから日本紅斑熱リケッチアの遺伝子が検出されています(検出率: 0.5%)。

 患者の発生していない東予地区のダニからは検出されていません。

図 愛媛県におけるヤマアラシチマダニからの日本紅斑熱リケッチア検出状況

愛媛県におけるヤマアラシチマダニからの
日本紅斑熱リケッチア検出状況


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